スワーヴリチャード産駒の反撃が始まる
2024年2月28日 05:30 24日の中山7R、3歳1勝クラスの芝1600メートル戦を逃げ切ったデビッドテソーロはスワーヴリチャード産駒。意外にもこれは種牡馬スワーヴリチャードの本年JRA初勝利だった。
スワーヴリチャードは昨年のチャンピオンファーストシーズンサイヤー。82頭の初年度産駒からホープフルSのレガレイラ、京王杯2歳Sのコラソンビートなど計21頭の勝ち馬を送り出し、血統登録100頭以下のルーキーサイヤーとしては1994年サンデーサイレンス以来となる4億円オーバー(4億1691万2000円)の賞金を稼ぎ出した。今年の種付け料は前年200万円から650%増の1500万円。記録的な出世株として5回目の種付けシーズンを迎えたわけだが、その一方で23年最後の2歳戦でもあった前記ホープフルSのレガレイラ以降、産駒はJRA56連敗という長いトンネルに入っていたのである。
もっとも、この“連敗記録”は血統登録82頭のうち66頭までが2歳戦デビューという驚くべき稼働率の副産物とも解釈できる。つまりは新馬、未勝利クラスの手駒が払底していただけで、翌25日には同じ中山芝1600メートルで休み明けのヴァルドルチャが順当に勝ち上がっている。産駒の成長力を懸念するのは早計だろう。
今週のチューリップ賞にエントリーがあるスウィープフィートは、宝塚記念、エリザベス女王杯、秋華賞のG13勝を挙げた名牝スイープトウショウの孫。いよいよスーパールーキーの反転攻勢が始まりそうだ。 (サラブレッド血統センター)