現役馬の売買市場 ぜひ日本でも

2024年10月10日 05:30

 G1凱旋門賞をメイン競走とした「アークデー」が、6日(日曜日)にパリロンシャン競馬場で行われたが、前日の5日(土曜日)夜に、同じくパリ近郊にあるサンクルー競馬場で行われたのが、「アルカナ・アークセール」だった。

 主に現役馬が売買されるこのマーケットに、上場番号41番として上場されたのがラマダン(牡3、父ルアーヴル)だ。この馬、この日の午後にパリロンシャン競馬場で行われたG2ダニエルウィルデンシュタイン賞(芝1600メートル)を制し、自身3度目の重賞制覇を果たしたばかりであった。同馬はセッション最高値となる150万ユーロ(約2億4509万円)で香港人馬主の代理人に購買され今後は香港に移籍して現役を続けることになると伝えられている。

 セレクトセールの発足を機に、日本でも競走馬の流通網が整備され、若駒だけでなく繁殖牝馬も公開のセールで購買されるケースが多くなったが、そんな中、日本では確立されていないのが、トップクラスの現役馬が売買される市場だ。競走馬のダイナミックな流通を促進するためにも、現役馬の市場は日本でもぜひ定着してほしいものである。(競馬評論家)

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