【桜花賞】母2着、父の母も2着“桜雪辱の血”アランカール出番だ

2026年4月8日 05:30

 一昔前の桜花賞は種牡馬ディープインパクトの独占市場だった。11年マルセリーナ、12年ジェンティルドンナ、13年アユサン、14年ハープスターと、初年度産駒からの4連覇によって、サンデーサイレンス、テスコボーイ、セフト、ダイオライトといった前世紀のビッグネームが積み上げた種牡馬単位の桜花賞最多勝記録(3勝)を楽々と更新。連勝はストップしたが15年クルミナル、16年シンハライトが連対を確保し、19年グランアレグリアで“5勝目”を挙げた。21年2着のサトノレイナスを含め、13世代で5勝、2着5回。統計的にも歴代最強の桜花賞サイヤーといって差し支えないだろう。

 今年の桜花賞には「父の父」として3勝馬のキズナ産駒ドリームコアと、シルバーステート産駒リリージョワなど“5頭出し”で、「母の父」としてはチューリップ賞3着のアランカール、アネモネS2着のルールザウェイヴがエントリー。直子が払底して以後、影が薄くなっていた種牡馬ディープインパクトにとっては、かつての縄張りでの復権が懸かる正念場だ。

 「母の父ディープインパクト」のアランカールは前記16年の2着馬、ジュエラーの強襲に鼻差で屈したシンハライトの第5子。ちなみに父エピファネイアの母シーザリオも05年桜花賞でラインクラフトに頭差の2着に敗れている。図らずも血統表中では“惜敗連合”が成立する因縁のタイトルということになる。

 種牡馬エピファネイアは初年度産駒から牝馬3冠のデアリングタクトを出し、第5世代のステレンボッシュで再び桜花賞を制した。現役種牡馬で複数の桜花賞馬を出しているのはこの父だけ。「父の母」としてのシーザリオはすでに現役時の雪辱を十分に果たしているわけだ。ちなみに22年、23年の2年連続で優勝馬を出したドゥラメンテの母アドマイヤグルーヴも1番人気に支持された03年の3着馬。いまだに母子制覇が達成されていない牝馬の第1冠は、ある意味で血統的な敗者復活ステージという見方もできる。“惜敗連合”アランカールの出番だ。(サラブレッド血統センター)

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