血統的な「数の論理」が通用しない現3歳世代
2026年4月22日 05:30
1番人気での逃げ切りという34年ぶりの離れ業を決めた第86代皐月賞馬ロブチェンは、ディープインパクト後継ワールドプレミアの初年度産駒。菊花賞と天皇賞・春で父子制覇を達成したワールドプレミアは、ディープインパクト産駒では今回の皐月賞で5着に入ったフォルテアンジェロの父フィエールマンと双璧を成すステイヤー。菊花賞馬の産駒による皐月賞制覇は、この10年で6頭目で、エピファネイア産駒の21年エフフォーリア、キタサンブラック産駒の23年ソールオリエンス、そしてロブチェンと、直近3頭はいずれも菊花賞が唯一のクラシック勝利だった馬の産駒である。「皐月賞馬は菊花賞馬から」という令和版の競馬格言が成り立つかもしれない。
最速ルートで牡馬クラシックサイヤーの称号を手に入れたワールドプレミアの現3歳血統登録産駒は25頭。84年のグレード制導入以降の皐月賞では、98年にシェリフズスターが29頭の産駒から優勝馬セイウンスカイを送り出した例があるが、量的な面ではその上を行く最大の下克上といえる。種付け頭数は初年度の53頭をピークに25年は24頭まで落ち込んだが、今季は駆け込み需要が見込めるはずだ。
ちなみにロブチェンに食い下がった2着リアライズシリウスは、受胎率に難があって、こちらも血統登録産駒37頭にとどまったポエティックフレアの初年度産駒。現3歳は血統的な「数の論理」が通用しない世代とみておくべきだろう。(サラブレッド血統センター)