【皐月賞】サリオス、堀師の“さじ加減” 水曜追い選択で本番までの時間確保

2020年4月16日 05:30

3頭併せで追い切るサリオス(左)(撮影・郡司 修)

 当初、木曜追いという情報が流れていたサリオスがWコースにいる。慌てる報道陣の前で東の大本命は悠々と走りきった。上原助手は「1週前追いを木曜にやって少し回復に時間を要した。最終追いから時間を取りたいということで、ギリギリまで判断してこの日にやりました」と水曜追いの意図を説明した。

 この日は終始、軽めのメニュー。序盤からたっぷり息を入れながら運び、ラストも無理をせずカフェキング(3歳未勝利)に併入した。1週前にWコースで5F66秒1~1F11秒8の好時計をマークしており、最終リハは5F69秒0~1F13秒2。同助手は「3月7日に帰厩して十分に乗り込んでいる。追い切り後は息の入り、心肺機能もモニタリングしていて問題はありませんでした」と納得の表情を浮かべた。

 無傷3連勝で前走・朝日杯FSを制覇。ここは同じく3戦3勝コントレイルとの初対決に注目が集まる。上原助手は「これまでもタフな流れのレースを勝っている。後ろからコントレイルが来ても抜かせないような競馬ができれば」と期待十分。初の2000メートルについても「凄く操縦性の高い馬。血統的にも距離が延びるのは問題ないと思う」と意に介していなかった。

 鞍上は新馬戦以来のコンビとなるダミアン・レーン。新型コロナウイルスまん延予防策として2週間の待機を終え、この日に短期免許(18日~5月17日まで)が交付された。同助手は「こういう大変な状況でも来てくださっている。陣営としても期待は大きい」と再会を待ち望んでいる様子。初来日の昨年、いきなりG1・4勝を挙げたオーストラリアの天才が、並々ならぬ思いで挑む一戦。サリオスはそれに応えられるだけの大器だ。

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