【皐月賞】コントレイル一伸不乱!ぶっつけもシナリオ通り万全仕上げ

2020年4月16日 05:30

開場直後の坂路を軽快に駆け上がるコントレイル

 名馬の道へ一直線!3歳牡馬3冠ロード第1章「第80回皐月賞」(19日、中山競馬場)の追い切りが15日に行われ、今年初戦を迎える無敗の2歳王者コントレイルが坂路で絶好の動きを披露。管理する矢作芳人師(59)は満点評価を与えた。同レースの史上最長間隔勝利記録となる中112日のぶっつけVへ向け、青写真通りに仕上げきった。

 全てが陣営のシナリオ通りに進んでいる。“西の横綱”コントレイルは担当の金羅助手を背に朝一番の坂路へ。前半2Fは折り合い重視でゆったりと運び、コーナーを曲がってからジワッと加速する。ラストはやや右にモタれていたが、気にならない程度。手応えに余裕を残し、4F52秒9~1F12秒4をマークした。矢作師は満面の笑みで“100点満点”を与えた。

 「折り合い、反応ともに非常に良かったですね。少し重たくなった坂路でひときわ光る動き。レースが近いと馬が察知して、気合も乗ってきましたよ」

 3月18日に帰厩し、順調に乗り込みを消化してきた。1週前は主戦の福永を背にCWコースで3頭併せ。最後方からジワジワと伸びて最先着を果たした。“1週前に福永騎乗でCW併走でしっかり”はホープフルSと同じパターン。ここまでの道程に迷いがなければ、もちろん狂いもない。

 3戦3勝と成績こそパーフェクトだが、課題がないわけではない。ホープフルSは1~2角まで行きたがるシーン。直線では少しとはいえ内にモタれた。東スポ杯2歳Sのレコード勝ちに比べるとインパクトが足りなかった印象も…。そんな意地悪な質問に師は「中山は合ってないと思います」と率直に認めた上で、こう続けた。

 「ホープフルSと皐月賞では同じ中山2000メートルでも馬場が違う。重かったホープフルSに比べて、多少でも軽くなっている春の馬場がベターでしょう」

 近年屈指の好メンバーに「強い馬がいっぱいいますね」と敬意を表したが、それ以上に愛馬への信頼は厚い。

 「能力は本当に素晴らしいし、できる限り負けないでいきたい。少しでも明るい話題を届けたいと思います」

 やれることは全てやった。グレード制導入後では8頭目となる無敗での皐月賞制覇へ、自信を持って東に向かう。

特集

2020年4月16日のニュース