【日経賞】ウインマリリン復活V!横山武 空いた内見逃さず今年重賞3勝目

2021年3月28日 05:30

日経賞を制したウインマリリン(左)(撮影・吉田 剛)

 ゴール後、横山武は愛馬ウインマリリンを称えるように左手でガッツポーズ。好位3番手から4コーナーでは空いた内ラチ沿いを見逃さず、早め先頭で堂々押し切った。

 「最近この馬でいい騎乗ができなくて…。初めて重賞を勝たせてもらった馬。何とか結果を出したいという思いが出ました」

 昨春フローラSが鞍上にとっても記念すべき重賞初制覇。オークス(2着)、昨秋エリザベス女王杯(4着)とG1でも頑張ってきたが、白星から見放されていた。今年初戦のAJC杯(6着)の無念を晴らす約11カ月ぶり白星。「前走は馬場(不良)が響いた。内枠(4番)を引けたし、ジャコマル、ダンビュライトが行きそうだったので、その後ろで折り合えばと思っていた。最後は何とか残ってくれと思っていました」

 青写真通りの展開から年長馬の強襲を4歳の成長力と勢いで封じた。手塚師は「馬場が良かったのが一番。4コーナーで内が空いたし、負担重量も53キロ。いろいろな面で恵まれたが、G1馬相手に勝てたのは良かった。これからはそういった馬たちと戦わないといけないから」と目を細めた。

 次のターゲットは?4月25日の香港チャンピオンズデーに登録はなく、手塚師は思案顔。「宝塚記念(6月27日、阪神)が目標になるかもしれないけど、結構ここを目標に馬をつくってきたので。オーナーサイドと相談して決めたい」と保留した。19年12月の中山新馬Vを含め、9戦中8戦でコンビを組む横山武は今年重賞3勝目。飛ぶ鳥を落とす勢いの好調男は「デビューした頃からいい馬だと思っていました。これからも順調にいってくれれば」と夢のG1制覇を見据えた。

 ◆ウインマリリン 父スクリーンヒーロー 母コスモチェーロ(母の父フサイチペガサス)17年5月23日生まれ 牝4歳 美浦・手塚厩舎所属 馬主・ウイン 生産者・北海道新冠町のコスモヴューファーム 戦績9戦4勝(重賞2勝目) 総獲得賞金2億731万1000円。馬名の由来は冠名ウイン+女性名。

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