古馬G2「第136回目黒記念」が東京12Rで行われ、2番人気のボッケリーニが好位から抜け出し完勝。トップハンデの57・5キロを克服して20年12月の中日新聞杯以来、重賞2勝目を挙げた。

　ダービーの興奮冷めやらぬ府中。再び6万人超が沸いた。残り300メートルから逃げるウインキートスとの叩き合い。2度の坂越え、トップハンデ。それでも残り100メートルで競り落とした。浜中は「道中も思った展開になって、スムーズに進められた。重量面は気になったけど、直線はいい反応だったし終わってみれば完勝でしたね」と笑顔。池江師も「前走より状態は上がっていた。トップハンデがどうなのかとは思ったけど、浜中騎手の剛腕に助けられた」と目尻を下げた。

　G1・2勝ラブリーデイの全弟。「昨年はラブリーデイを意識し過ぎた。浜中君とも話したけど、気性、体質も違う。この馬はこの馬だし」と指揮官。今年に入ってG2・3戦で3→2→1着と素質が開花している。

　狙うところはもちろん頂点。「血統面からこれからもっと良くなる」と鞍上は太鼓判を押す。師は「使い込める馬じゃないので、一息入れる可能性が高い。秋にもいっぱい、いいレースがあるので」と語り、秋のG1戦線での覇権獲りへ英気を養う予定だ。

　◆ボッケリーニ　父キングカメハメハ　母ポップコーンジャズ（母の父ダンスインザダーク）16年4月4日生まれ　牡6歳　栗東・池江厩舎所属　馬主・金子真人ホールディングス　生産者・北海道安平町のノーザンファーム　戦績20戦6勝（重賞2勝目）　総獲得賞金2億6074万3000円　馬名の由来はイタリアのチェロ奏者。

　【目黒記念アラカルト】

　☆浜中　目黒記念は3回目の挑戦で初勝利。JRA重賞はマイラーズC（ソウルラッシュ）以来で今年3勝目、通算48勝目。

　☆池江師　目黒記念は延べ14頭目の出走で初勝利。JRA重賞はマイラーズC以来で今年3勝目、通算86勝目。父・泰郎元調教師も00年にステイゴールドで目黒記念を勝っており、親子制覇となった。

　☆血統　キングカメハメハ産駒は16年クリプトグラム以来で目黒記念通算3勝目。JRA重賞は通算129勝目。