【香港ヴァーズ】グローリーヴェイズ 3度目栄冠へ涙の加速!鋭伸2F23秒3、尾関師「イメージ通り」

2022年12月9日 05:20

グローリーヴェイズ

 JRAが馬券発売する香港国際競走(11日、シャティン)の最終追い切りが8日、シャティン競馬場で行われ、香港ヴァーズのグローリーヴェイズ(牡7=尾関)が、名手ジョアン・モレイラ(39)を背に芝コースで機敏な動きを見せた。ラストランで前人未到の同レース3勝目を目指す。出走メンバー、枠順も8日に決定した。

 これが最後となるグローリーヴェイズの枠順抽選を終えた尾関師。その胸にさまざまな思いが去来した。「ここまで携わってくれた方、そして香港の方たちにも本当に良くしてもらって…。香港は第二の故郷、いや第二どころではありません」。真っ赤な目で何度も言葉に詰まった。背後の巨大モニターにはグローリーの栄光を称える映像が流れ続けた。

 最終追いの背にはモレイラ。過去2勝の香港ヴァーズで手綱を取った名手と1年ぶりの再会だ。力強いフットワークでピッチを上げると直線でも迫力満点の伸び。6F81秒1~2F23秒3をマークし、鞍上のマジックマンも思わず笑みを浮かべた。尾関師は「イメージ通りの調教だった。モレイラは昨年も素晴らしい状態と言ってくれたが、今年も“彼はまだ1年、年を取ったことに気づいていないんじゃないか?”と言っていました」と万全をアピールした。

 8日、引き当てた枠は内寄り4番。昨年は外枠から大外を駆け上がったが、師に不安の色はない。「内、外であまり有利不利がないコースだとは思うけど、ジョッキーは“内の方がいいのでは”と言っていた。内めを引けて調教師の面目を保てました」と笑顔を見せた。

 世界の強豪が集う香港ヴァーズを19、21年に制覇。凱旋門賞では苦戦を強いられる日本勢だが、ホームに近い芝なら欧州の一線級にも勝ることを証明してくれた。「このレースを勝つために生まれてきたような名前ですから」。今、香港で最も有名な日本馬GLORY VASE。史上初となる3度目の香港VASE制覇で、その名を香港の地に深く刻む。

 ▼ウインマリリン(矢嶋助手)いいところを引けて良かった。この馬の能力を十分に発揮してくれれば、いい結果が期待できる。

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