【有馬記念】綱本将也 ステイヤーからプレゼント届く

2023年12月21日 11:30

 『トナカイはステイヤー』 ――サンタクロース サンタクロースの住むフィンランドのロヴァニエミから首都ヘルシンキまでが、およそ700キロ。さらに、ヘルシンキから日本(東京)までが、およそ8400キロ。合わせて9000キロを超える距離を駆け抜けるわけですから、サンタさんが多くを語らずとも、トナカイさんは類稀なるステイヤー(=長距離馬…いや、長距離トナカイ)と言い切って問題ないでしょう。 サンタさんがぴかぴかの真っ赤なお鼻を褒めたのは、泣き暮らしているトナカイさんのメンタルケア、そしてモチベーションを上げさせるためであり、実のところは、その長距離適性を買っての大抜擢なのではないでしょうか。

 それはさておき、グレード制導入の1984年以降の有馬記念の年齢別の勝利数は、3歳馬=16勝、4歳馬=12勝、5歳馬=10勝、6歳馬=1勝、7歳以上馬=0勝で、3歳馬がトップです。

 今年はその強い3歳馬の中でも最強クラスの東京優駿(日本ダービー)馬タスティエーラと、皐月賞馬ソールオリエンスが出走します。

 1984年以降、有馬記念における東京優駿馬は9頭出走し、【4・1・0・4】(※左から【1着数・2着数・3着数・4着以下数】)という成績を残しています。この9頭を、菊花賞の成績順に並べてみます(※左が菊花賞の着順、右が有馬記念の着順)。

 1着シンボリルドルフ→1着
 1着ナリタブライアン→1着
 1着ディープインパクト→2着
 1着オルフェーヴル→1着
 2着ダイナガリバー→1着
 3着ウイニングチケット→11着
 4着メイショウサムソン→5着
 9着メリーナイス→中止
 9着ワンアンドオンリー→13着

 一目瞭然、菊花賞で1・2着の5頭は有馬記念でも1・2着(【4・1・0・0】)で勝率は80.0%、3着以下の4頭はすべて馬券圏外の彼方へ。東京優駿より100メートル長い有馬記念ですから、より長い距離での実績も必要になってくるのでしょう。

 唯一、2着に負けたディープインパクトはそれまで無敗で、1着の4頭は負けたことがありました。世界一馬券が売れる有馬記念で、無敗を継続させなければならないプレッシャーは、想像を絶します。

 タスティエーラは菊花賞2着で、当然負けていますから、DATA上では優勝確率100%と出ています

 続いては、皐月賞馬。17頭が出走して、【6・3・1・7】。この17頭を、有馬記念の着順とともに皐月賞の優勝タイムの早い順に並べてみましょう。

 1.58.1サートゥルナーリア→2着
 1.58.5ノーリーズン→6着
 1.58.7アンライバルド→15着
 1.59.0ナリタブライアン→1着
 1.59.2ディープインパクト→2着
 1.59.9メイショウサムソン→5着
 2.00.6オルフェーヴル→1着
 2.00.6エフフォーリア→1着
 2.00.7テイエムオペラオー→3着
 2.00.8ヴィクトワールピサ→1着
 2.01.1シンボリルドルフ→1着
 2.01.3セイウンスカイ→4着
 2.01.3ゴールドシップ→1着
 2.01.9サクラスターオー→中止
 2.02.2ミホシンザン→2着
 2.02.5ジェニュイン→10着
 2.05.2ドクタースパート→14着

 2.00.0を切った6頭が【1・2・0・3】、2.01.3以上かかった6頭が【1・1・0・4】、そして、早くも遅くもない2.00.6~2.01.1のちょうどいいタイムの5頭が【4.0.1.0】で勝率80.0%でした。そもそも、皐月賞も有馬記念も同じ中山内回りコースですから、両レースの親和性は高いはずで、高速馬場や荒れた馬場での激走のダメージがなければ、好走して当然と言えます。

 唯一、3着に負けたテイエムオペラオーの、その年の秋シーズンの全走破距離は9000メートルで、1着の4頭は2000~7600メートルでした。

 ソールオリエンスの優勝タイムは2.00.6で、今秋の全走破距離は5200メートルですから、こちらもDATA上は優勝確率100%です。

 この2頭での決着になりそうですが、何と言っても今年はクリスマス・イブ開催ですからね。浮かれ気分で、ファンタジーなDATA予想もしてみたくなりました。

 有馬記念が今年同様、クリスマス・イブ開催だったのは、1984年以降、5回ありました。その5回の優勝馬をすべて並べてみます。

 1989年イナリワン
 1995年マヤノトップガン
 2000年テイエムオペラオー
 2006年ディープインパクト
 2017年キタサンブラック

 この5頭には強烈過ぎる共通点があります。実は、この6頭はすべて、その年に3000メートル以上のG1(=天皇賞・春、菊花賞)を優勝していたのです。しかも該当馬はそれぞれ1頭ずつしか出走していなかったので、勝率100%です

 今年の出走馬を見渡してみると……1頭だけいました。3200メートルの天皇賞・春優勝のジャスティンパレスが。ファンタジーなDATAに導かれはしましたが、こちらも優勝確率100%となりました。

 安心してください。ジャスティンパレスの好走を後押しする、ファンタジーではない現実的なDATAも用意してありますから。

 この馬と同様に、総キャリア数が20戦未満で、その年の天皇賞・春と秋ともに出走し、一方で1着、もう一方で3着以内の成績を残した馬は8頭出走して、【5・2・1・0】の成績を残しています。

 冒頭で述べた通り、子供たちにプレゼントを運んでくれるトナカイさんは、間違いなくステイヤーですが、クリスマス・イブに大人たちに的中馬券というプレゼントを届けてくれるのも、ステイヤーで間違いないでしょう。

 <結論> サンタさんにおねだりしたいクリスマスプレゼントは、タスティエーラ、ソールオリエンス、ジャスティンパレス3頭の、あらゆる券種でのBOXの的中馬券。

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