【京都2歳S】エリキング 無傷3連勝で重賞初V!藤田晋オーナーは昨年シンエンペラーに続く連覇

2024年11月24日 05:14

<京都11R・ラジオNIKKEI杯京都2歳S> ゴール前で抜け出し勝利したエリキング(左端) (撮影・亀井 直樹)

 将来性豊かな若駒がそろった「第11回京都2歳S」が23日、京都競馬場で行われ、1番人気エリキングが外から差し切って快勝。デビューから3連勝で重賞初Vを決めた。「ウマ娘」で知られる藤田晋オーナーは昨年のシンエンペラーに続く当レース連覇。23年セレクトセールで2億1000万円(税抜き)で落札された良血が来春のクラシックにつながる走りを見せた。

 来春につなげる大きな一勝をつかみ取った。勝負どころの4角手前、単勝1・9倍の断然人気エリキングはなかなかペースアップできず、もがいていた。鞍上の川田が懸命に手綱をしごく。直線に入り、右ステッキを入れてゴーサインを出すと、ようやくエンジン点火。ダイナミックなフットワークで抜き去り、重賞初Vのゴールに飛び込んだ。

 鞍上は「馬の成長を感じる調教過程で、それにふさわしいレースを、と思っていました」と勝利をかみしめる。新馬戦から3連勝にエスコート。「体自体は良くなっていますけど、それがまだ競馬に結び付いていない。なかなか動きが出てこなかったです。今回は無理して動かして、どうしても勝たないといけないところでしたので」と勝負どころの駆け引きを振り返った。

 「ウマ娘」で知られる藤田晋オーナーは、昨年のシンエンペラーに続いて当レース連覇。23年セレクトセール1歳で2億1000万円(税抜き)で落札した期待馬の馬名は、同オーナーが社長を務めるサッカーJ1のFC町田ゼルビアに所属するエリキ選手に由来する。藤田オーナーは「去年はドーブネがキャピタルS(東京)を勝って口取りをしていたので、ビジョンで見ていた。今回は来られて良かったし、ホッとしています。来年のクラシックを目指してほしい」と愛馬の今後の活躍に期待を寄せた。

 中内田厩舎にとっても22年リバティアイランド(阪神JF)以来の2歳重賞制覇。指揮官は「成長の余地を残している中で結果を出してくれて、この子は偉い。普段はやんちゃですけど競馬に行って勝ってくれて、競走馬としては一番大事なところ」と目を細めた。次走は未定ながら、伸びしろたっぷりの大器。来春のクラシック候補が誕生した。

 ◆エリキング 父キズナ 母ヤングスター(母の父ハイシャパラル)22年2月12日生まれ 牡2歳 栗東・中内田厩舎所属 馬主・藤田晋氏 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績3戦3勝(重賞初勝利) 総獲得賞金5662万円。馬名の由来は人名より+王。

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