【中山大障害】エコロデュエルねじ伏せた! 史上3頭目同一年J・G1連覇 草野「感謝です」

2025年12月28日 05:20

<中山10R・中山大障害>レースを制したエコロデュエル(中央)(撮影・村上 大輔)

 障害界の一年を締めくくる「第148回中山大障害」が27日、中山競馬場で行われた。単勝1・5倍の圧倒的1番人気エコロデュエルが5馬身差完勝。史上3頭目となる中山グランドジャンプとの同一年J・G1連覇を成し遂げた。年内最後の関西重賞「第20回阪神カップ」は3番人気ルガルがコースレコードで激戦を制し、昨年スプリンターズS以来の勝ち星。G1馬が完全復活を遂げた。

 新たな絶対王者の誕生だ。エコロデュエルが貫禄の走りで再び頂点に立った。中山グランドジャンプとの同一年J・G1連覇は15年アップトゥデイト、16&17年オジュウチョウサン以来3頭目。名馬の仲間入りを果たした。草野は「デュエルに感謝です」と満面の笑み。続けて「強いデュエルを見せられて良かった。文句なしの最優秀障害馬だと思います」とパートナーを称えた。

 2番人気ネビーイームの奇襲逃げ。「思っていた展開と違っていた」が、鞍上は冷静だった。無理に追いかけることなく、2周目から徐々にペースアップ。最後のバンケットを過ぎてネビーイームに並びかけると、直線半ばで置き去り。自慢の持続力でライバルたちを軽くねじ伏せた。

 アクシデントを乗り越えてつかんだ戴冠だった。前走のレース中に目を外傷。3週間、診療所の馬房で治療を受けた。草野は「みるみる筋肉が落ちていって…。ギリギリ8割くらいに仕上がるかな、と思っていた」と当時を回顧。それでも「追い切るごとにぐんぐん仕上がっていったので」と状態に不安はなかった。

 来年は阪神スプリングジャンプ(3月14日)から始動予定。春は中山グランドジャンプ(4月18日)連覇を狙う。「阪神でも勝ちたい。来年は一つも落とさない気持ちで向かいます」と草野は気合十分。一戦ごとに成長を遂げるエコロデュエル。オジュウチョウサン超えも夢ではない。

 ◆エコロデュエル 父キタサンブラック 母クラリネット(母の父ジャイアンツコーズウェイ)19年5月4日生まれ 牡6歳 美浦・岩戸厩舎所属 馬主・原村正紀氏 生産者・北海道日高町の下河辺牧場 戦績24戦6勝(うち障害14戦5勝=重賞3勝目) 総獲得賞金3億1278万7000円(平地、障害含む) 馬名の意味は冠名+決闘。

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