【富士S】シュガークン 復活V キタサンブラックの半弟 屈腱炎乗り越え2年半ぶり美酒
2026年10月18日 05:11 名血が秋の府中でよみがえった。マイルG2「第29回富士S」が17日、東京競馬場で行われ、G17勝キタサンブラックの半弟シュガークンが豪快な大外一気で快勝。12番人気の低評価を覆し24年青葉賞以来、2年半ぶり2度目の重賞制覇を飾った。同馬はマイルCS(11月22日、京都)への優先出走権を獲得した。
止まっていた時計の針が再び動き出した。直線残り400メートル、抜け出しを図るエコロアルバ、アドマイヤズームの外から忍び寄る黒鹿毛の馬体。シュガークンが残り50メートルで先頭に躍り出ると、内から迫るアンパドゥを3/4馬身振り切った。
2年半ぶり、2つ目の重賞タイトル。勝利へ導いたのは清水久厩舎所属ジョッキーの吉村だ。8月レパードS(チェリヴェント)以来2度目の師弟重賞V。好エスコートの鞍上は「駐立で少し気負ってしまい、うまくスタートを切れませんでしたが凄い脚でした。道中はそれほど進む感じではなかったですが、直線では凄く伸びているなと。想像以上の脚だった」と冷静に振り返った。
G17勝を挙げた名馬キタサンブラックの半弟。その血の期待を背負い、24年に青葉賞を制した。だが、続くダービー7着後に左前浅屈腱炎を発症。2年間の休養、懸命のリハビリの末、今年5月の新潟大賞典(15着)で復帰した。苦難を乗り越えて手にした大きな1勝。兄弟を管理する清水久師は「復活しました。うれしいですね。最高です」と笑顔。「良い状態で挑めましたが、切れました。さすが兄弟ですね。性格は似ていて、手のかからないお利口さん」と兄の姿を思い浮かべながら余韻に浸った。
「(新潟大賞典は)2年ぶりの競馬でテンから行けていたので」と、マイル戦起用を決断した師に結果で応えた。偉大な兄に続くG1奪取へ。今後について指揮官は「優先出走権があるので何事もなければ行く形でしょうけど、無理はしたくないので」と語るにとどめた。酸いも甘いも味わったシュガークン。着実に歩みを進めた先に、晩秋の淀が待っている。
シュガークン 父ドゥラメンテ 母シュガーハート(母の父サクラバクシンオー)21年3月5日生まれ 牡5歳 栗東・清水久詞厩舎所属 馬主・辻子依旦氏 生産者・北海道日高町のヤナガワ牧場 戦績8戦4勝(重賞2勝目) 総獲得賞金1億3412万2000円 馬名の由来は母名の一部にフィンランド語で時(クン)
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