ディープインパクト・キングカメハメハの孫が早くも種牡馬に

2021年1月20日 05:30

 先週後半にサートゥルナーリア(牡5歳)とミッキースワロー(牡7歳)の現役引退が発表された。皐月賞、ホープフルSのG12勝を含むグレード4勝を挙げた前者は社台スタリオンステーションで、セントライト記念、日経賞、七夕賞のグレード3勝を挙げた後者は優駿スタリオンステーションで今春から種牡馬として供用される。

 グレード勝ち馬として初のロードカナロア後継となるサートゥルナーリアは、エピファネイアとリオンディーズに続く兄弟3頭目のG1勝ち馬。早くも3冠牝馬を出したエピファネイアに見る通り、名牝シーザリオの遺伝力は「種牡馬の母」としても非常に信頼性が高い。現在、リーディング首位と絶好調の父のスペアにとどまらない交配オファーが集まるだろう。

 ミッキースワローの父トーセンホマレボシは12年京都新聞杯をレコード勝ちした同年の日本ダービー3着馬。今のところ父が送り出した唯一のグレード勝ち馬だが、国内屈指のハイアベレージ牝系として知られるクラフティワイフ系の出身であるこの父には、遺伝面における特別な決定力が備わっている。一子相伝型サイヤーの生命力は次世代にも確実に継承されるものだ。

 サートゥルナーリアは「父の父キングカメハメハ」で、ミッキースワローは「父の父ディープインパクト」。今なお現役の存在感を放つ2大チャンピオンサイヤーの“孫世代”の種牡馬入りには、血統更新サイクルの速さを実感させられる。 (サラブレッド血統センター)

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