【武本】当たり馬券の予想過程を徹底解剖

2021年4月1日 10:00

 高松宮記念の本命選びはしばらく悩んだ。1200メートルでの実績があるダノンスマッシュと、その実績がなく初挑戦だったレシステンシアの2頭でだ。前走・香港スプリントを制し、前々走・スプリンターズSでグランアレグリアの2着のダノンスマッシュは確かに安定感がある。軸にはぴったりだろう。

 ただ、レシステンシアの前走・阪急杯での強さが頭から離れなかった。スッとハナを奪って直線で伸び続けた。どんどん後続を突き放して圧巻の逃げ切り。しかもコースレコード。とにかく強かった。1週前の追い切りは武豊を背に坂路4F50秒3~1F11秒7の好時計をマーク。これは阪急杯前の中間(坂路で4F50秒台を2度マーク)と同じだった。勢いがある。引き続き調子は良さそう。1200メートル初挑戦でも、前走時の1000メートル通過1分7秒4(20年高松宮記念は重馬場で1分8秒7)なら心配はないと思えた。

 最終的な判断は馬場状態を予想して下した。日曜の中京は降雨の予報。降りだしの時間からも道悪が想定できた。ダノンスマッシュは、やや重では結果を残しているが、重馬場までいくと昨年のこのレース10着のように苦戦する可能性がある。レシステンシアは良馬場でスピードが生きるタイプだが、重馬場の桜花賞でも2着に踏ん張った。本命はレシステンシアに託した。

 モズスーパーフレアが好スタートでハナへ。レシステンシアは無理に追いかけず中団から。直線でもモズは内で粘ったが、ダノンスマッシュとレシステンシアが2頭一緒に上がってきた。最後までもつれる叩き合い。首差、ダノンスマッシュが先着した。そして3着にはインディチャンプが飛び込んだ。2→1→3番人気で3連単は9770円と配当は低かったが、的中したのは良かった。ただ、4着に突っ込んできた16番人気のトゥラヴェスーラは無印。中間も抜群の動きで「道悪も苦にしない」という陣営のコメントもあったのに…。今後はこういう穴馬にも印を付けられるように頑張りたい。(武本 万里絵)

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