【出田】共同通信杯、短期間で◎の大化け察知!!万馬券
2025年2月20日 10:00
木曜のテーマは競馬。前週に会心ヒットを放った記者が、的中へのプロセスを振り返る。今週は東京・出田竜祐が昨秋以来の登場。クラシックの登竜門として名高い共同通信杯で、◎マスカレードボールから3連単2万1280円をゲットした。トレセンでの入念な取材により気配一変を察知。前走大敗からの巻き返しを見抜いた。
ゴールを駆け抜けた瞬間、少年隊の「仮面舞踏会」のメロディーが脳内再生された。土曜のクイーンCは優勝した◎エンブロイダリーからヒモが抜けたが、翌日の共同通信杯は◎マスカレードボール(仮面舞踏会)から3連単的中で一矢報いた。当欄登場は昨年10月の天皇賞・秋以来。25年G1開幕を控え、予想の方もようやくエンジンがかかってきた。
前走ホープフルS11着からの巻き返し。なぜ前走大敗した馬を本命視できたのか。それは先週の美浦トレセンで見て聞いて馬の成長を実感したからにほかならない。類いまれなポテンシャルを有するマスカレード。その半面、ホープフルSへ向かう中間の調教で馬場入りをごねるなど精神面が伴っていなかった。中山芝2000メートル自体は外枠やや有利の傾向だが、当レースに限って8枠は鬼門。その大外枠を引くなどマイナス要素が重なり能力を発揮できなかった。
それが先週は打って変わって落ち着いた様子だった。厩舎と牧場が連携して立て直しに成功。中間の調教では視野を制限して集中力を高める馬具(パシュファイヤー)を装着、最終追い切りを坂路で行うなど創意工夫を凝らした。精神面重視の過程で、手塚師も「中身のある調教ができています」と手応えを示した。舞台の東京芝1800メートルは2走前のアイビーSを好タイムで制し、普段通り走れば勝ち負けはあるとみた。一方、1番人気想定のレッドキングリーは2週前、Wコース単走のもたれ具合が気になり、評価を下げた。現場で得た情報をフル活用した。
唯一予想外だったのは、G1とはいえ前走11着の◎が単勝3・8倍の1番人気に支持されたこと。万哲先輩をはじめスポニチ精鋭スタッフの◎がそろった効果か。いずれにしても、成長過程の若駒はたとえ前走2桁着順でも、〽棄(す)てな 棄てな まじなプライドを今は…と短期間で“大化け”する可能性を秘める。1番人気が10連敗中だった共同通信杯でそのジンクスを破り、クラシック2冠馬の父ドゥラメンテが2着に敗れたレースでステップアップを果たしたマスカレードボール。春の大舞台へ、仮面は華麗に舞うか。ティア!!