【宝塚記念】母父クロフネに挑むアリストテレス、2頭ワンツーは歴史的に最高難度

2021年6月23日 05:30

 連覇に挑むクロノジェネシスと驚異の上がり馬レイパパレ。恐らく人気を二分することになる牝馬2頭は「母の父クロフネ」という共通項でくくることができる。この春、23歳で没した種牡馬クロフネは第16世代にして初のクラシック勝ちを収めた桜花賞馬ソダシが象徴的な「メス血統」で、牝馬優位の属性は代を経ても不変ということだろう。ただし、母の父としての“宝塚記念ワンツー”はノーザンテースト、サンデーサイレンスといった歴史的ブルードメアサイヤーも達成していない最高難度の血統ミッション。経験則的には一騎打ち濃厚とも言い切れない面がある。

 今回はクロフネ同様に「母の父ディープインパクト」もキセキとアリストテレスの2頭出し。先週末現在、ディープインパクトはBMS(母の父)リーディングでキングカメハメハから約5億円差の2位で、早くも10年連続の戴冠が確定的な総合部門、血統登録産駒が100頭を超す最後の世代となる2歳部門と合わせた「リーディング3冠」の可能性を残している。BMSキングカメハメハ不在のここは正念場だ。アリストテレスには04年から3年連続出走で3、4、9着に敗れた母の半兄リンカーン、現役15戦で唯一の馬券圏外(03年=5着)に終わった父系祖父シンボリクリスエスの雪辱も懸かる一戦となる。反攻を期待したい。(サラブレッド血統センター)

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