【浜田】直接取材で好感触の関東馬3頭で見事的中
2021年9月30日 10:00 ▼木曜のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。先週、ホームランを放ったのはオールカマーを◎☆▲で的中させた東京本社予想・浜田公人記者。V候補の筆頭だったレイパパレの“弱点”を見極め、◎をウインマリリンに決めたプロセスを振り返る。
レイパパレに◎を打つか打たないか。今年のオールカマーの予想で、まず最初に悩んだ点だ。7戦6勝のG1馬。宝塚記念で初黒星を喫したとはいえ3着。1番人気は確実。ノー文句の本命も可能だったが…。だが記者には、どうしても宝塚の内容に不満が残った。勝ったクロノジェネシスは別格としても、いったん捉えたユニコーンライオンに差し返されたシーン。直線に向いた際の手応えは、一番良く見えたのに、思ったほど伸びなかった。距離の壁か、それとも初めて背負った56キロが影響したか。敗因がはっきりしないまま、再び同じ2200メートルに56キロで出走。結局、心のモヤモヤを解消できず、評価を○(対抗)止まりとした。
本命はレイパパレ以外と結論づけたことで、◎ウインマリリンはあっさり決まった。明らかに距離が長かった天皇賞・春で5着は大健闘。その前の日経賞では天皇賞で先着されたワールドプレミア、カレンブーケドールを完封している。中山も得意で距離もベスト。負担重量もレイパパレより1キロ軽い。何より調教の動きが良く好仕上げ。前走後に右肘に水がたまる症状を悪化させたが手術で改善。手塚師も「春より全ての面で数段上の状態」と自信を隠さなかった。
レース展開も予想通りだった。ロザムールが逃げ、番手にレイパパレ。この2頭を見ながら3番手をキープした。3角で外からグローリーヴェイズが捲っても動じず。抜群の手応えで直線に向いた。前が詰まりブレーキをかけて立ち上がったシーンはヒヤリとしたが、立て直すと再加速して勝負を決めた。☆ウインキートスがゴール前で伸びて2着に浮上。前走の札幌記念は距離不足に加え、休み明けで余裕残しの体つき。得意の中山に戻り、14キロ減と体も締まっていた。3着グローリーヴェイズは出遅れて位置取りが悪くなった分、早めに脚を使わされたのが痛かった。それでも実績と底力を評価しての▲は正解だった。
マリリンは完璧なレース運びで着差以上の完勝。エリザベス女王杯でもV候補だろう。一方、レイパパレは宿題を残す内容。次走で再び頭を悩ますことになりそうだ。それにしても直接取材して好感触だった関東馬3頭での馬券的中は気持ちが良かった。秋のG1でも、こういうシーンに遭遇したいものだ。 (浜田 公人)
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