【新谷】秋のGⅠ第1弾 思い描いたレース展開

2021年10月7日 10:00

 ▼木曜日のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。先週は秋のG1第1弾スプリンターズSが行われ、3番人気の3歳馬ピクシーナイトがV。3連単3万8610円をしっかりゲットしたのが新谷尚太記者だ。秋のスタートダッシュを決めたが、本人は意外にも浮かぬ顔。その理由とは?

 秋のG1第1弾を3連単で的中。バンザーイ!と小躍りしたいところだが、この原稿を書いている時点では少々、テンションが落ちている。凱旋門賞にスプリンターズSのもうけの大部分を突っ込んでしまったからだ。13番人気(JRAオッズ)の超伏兵トルカータータッソが勝つ馬券はさすがに持っていない。うーむ…。やられすぎて、さすがにクラッときたが、やむなし。勝ち馬はジャパンC(11月28日、東京)に参戦プランがあるというし、その時を楽しみにしよう。

 で、秋のG1の“つかみはOK”となったスプリンターズS。的中の要因は「自分が思い描いていたレース展開になった」こと。これが最大の勝因。いや、思い描いた以上の凄さだった。福永の手綱さばきが見事すぎた。シンザン記念を勝った後、「G1を獲れる馬」とその素質に最大の評価を与えていた。そこまで評価するか…と思ったが、秋にはこの結果だ。まさに有言実行。福永の判断力が光った。

 福永の“予言”を頭に置きつつ、さまざまに考察して、◎ピクシーナイトを決めた。1200メートル戦に起用したCBC賞、セントウルSでいずれも2着。ただ、高いスプリント適性を感じさせた。ともに外枠が響いた印象だが、それでも力強く差し込んだ。条件が変われば、アタマまであると踏んだ。

 最終追いの動きの良さも後押しした。セントウルS2着から中2週。決して楽なローテーションではなかったが、テンションを上げすぎることなく、四肢をしっかりと動かす坂路追い。百戦錬磨の音無厩舎らしい“最後のスパイス”だった。当日の馬の気配も抜群。トモはしっかりと膨らみ、テンションも適度。ベストのコンディションに見えた。

 2馬身差は重量を考慮しても完勝だろう。今後はサクラバクシンオーやデュランダル、ロードカナロアのように王者として君臨すると思われる。追われる立場の方が厳しい。今後、どういう馬へと成長するか興味深い。

 ○レシステンシアは2着。悔しい銀メダルでG1ではツキがない印象だが、今回は展開のアヤもあった。力は認めたい。3着シヴァージに△が回って3連単をゲットできたが、実はもっと重い印を打つ気持ちもあった。1日付の連載「G1リベンジャーズ」でこの馬を取り上げたからだ。坂路での動きは素晴らしく、陣営のトーンは明らかに高くなっていた。結局△にとどめたのは最内1番枠を嫌ったから。痛恨だ。吉田隼の手綱さばきは見事だった。自分を信じれば▲までいけた。◎○▲で3着まで着順通り当てたら最高に気持ち良かったが…。まあ、仕方ない。次回に持ち越し。また頑張りたい。 (新谷 尚太)

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