愛開催の競走馬セールに注目
2023年11月23日 05:30 アイルランドで24日に開催される競走馬セールが、大きな注目を集めている。1970年代から競走馬の生産と所有に関わってきたニアルコス家が、組織の大幅な縮小を図ることになり、40頭もの秘蔵の良血牝馬を一気に売却することになったのだ。
創始者は「ギリシャの船舶王」と言われたスタブロス・ニアルコス氏。20世紀の欧州を代表する名種牡馬ヌレイエフを所有し、G110勝の歴史的名牝ミエスクも生産所有した。その血脈を通じて、日本を含む世界中の生産界に大きな影響を及ぼしてきた。96年に他界した後は、娘のマリアさんが後を継ぎ運営を続けてきたが、今年の3月にフランスにおける生産拠点のフレネー・ル・ビュファール牧場を売却。24日に行われる「ゴフス11月牝馬セール」初日に、G1マルセルブーサック賞勝ち馬アルビグナ(セントマークスバシリカ受胎)、G1コロネーションS勝ち馬アルパインスター(フランケル受胎)、ジャックルマロワ賞などG14勝のアルファセントーリ(シーザスターズ受胎)などが上場されることになった。日本の生産者も多数参加する、このセールの行方に注目したい。 (競馬評論家)