11月2日（日本時間同3日早朝）にデルマーで行われる米G1ブリーダーズCクラシック（ダート2000メートル）を目指すアイルランド調教馬シティオブトロイ（牡3）が、今月20日に英国中部のサウスウェル競馬場に輸送され、レースコースギャロップを行うことになった。同馬を管理するA・オブライエン師が、2日に明らかにしたものだ。

　8月21日の英G1インターナショナルSをトラックレコードで快勝後、陣営から改めて「次走はBCクラシック」との発表があったシティオブトロイ。ダート競馬は走ったことがなく、本来ならば本番前に一度実戦を経験したいところだが、デルマーと同じ路面の馬場はアイルランドにも英国にもなく、ダートに近いオールウエザー素材が敷設されたサウスウェルで試走することになったのだ。

　当日のサウスウェルには、欧州のものとは微妙に異なる米国仕様のゲートが用意され、なおかつ、オブライエン厩舎からダッシュ力のある数頭が同行。米国式のテンから速い流れをつくり出すことになっているというから、周到な準備である。多くのブックメーカーがBCクラシックの前売り本命に推すシティオブトロイが、まずは20日にどのような動きを見せるかに注目したい。（競馬評論家）