競馬ファンの視線は今週末、パリに注がれる。その中で5日に英ニューマーケットで行われる牝馬限定G1サンチャリオットS（芝8F）も見逃せない一戦だ。

　インスパイラル（牝5）は恐らくここがラストランになる。昨年のこのレースを含めて6つのG1を制し、マイル女王として君臨してきた。今季はここまで3戦未勝利。輝きを取り戻し、有終の美を飾ることができるかどうか。一方、ここが欧州における今季初戦となるのがG13勝の実績を誇るナシュワ（牝5）。3月のG1ドバイターフで9着大敗。中東遠征の疲れがなかなか抜けず休養していたが、ここへきてようやく出走態勢が整ったものだ。

　これら歴戦の古馬に、今春のG1英千ギニー勝ち馬エルマルカ（牝3）、G1ナッソーS2着馬で、前走G3ストレンソールSを快勝しているシーザファイア（牝3）、G3アタランタSで2度目の重賞制覇を果たして参戦するタムファナ（牝3）など、イキのいい3歳勢が挑むサンチャリオットSに、ぜひご注目いただきたい。（競馬評論家）