フォーティナイナーが種牡馬オルフェの救世主!?
2025年3月5日 05:30
桜花賞トライアル第1弾のチューリップ賞は馬連2万4010円、3連単19万2330円の大荒れとなった。鼻差の接戦を制したクリノメイはオルフェーヴル産駒として3世代ぶりのグレードレース勝ち馬で、2着ウォーターガーベラは種牡馬レイデオロ2世代目にして牝馬初のグレード連対。配当だけでなく、血統的にも波乱の決着だったと言えるだろう。
当日の予想でもノーマークにしてしまったクリノメイは単勝9番人気での激走。21年BCディスタフのマルシュロレーヌ、23年ドバイワールドCのウシュバテソーロと、ダートの国際舞台で大ホームランを連発した父オルフェーヴルだが、国内サイヤーランキングは20年の4位をピークにジリ貧。24年は33位まで落ち込んでいる。特に血統登録産駒数が前年の32頭から107頭にV字回復した21年産(現4歳世代)の不振は深刻で、現在のところ重賞で馬券に絡んだ馬どころかオープン馬も不在。96頭の血統登録産駒を擁する現3歳世代も2歳リーディング41位と大きく出遅れており、今年の交配数への影響が懸念される状況だ。
種牡馬オルフェーヴルの再評価を促した初年度産駒の皐月賞馬エポカドーロは母の父がフォーティナイナー、G14勝のラッキーライラックは母の3代父がフォーティナイナーだった。クリノメイは7年前のチューリップ賞勝ち馬でもあるラッキーライラック同様、母の3代父がフォーティナイナー。この父の芝G1馬必要条件を満たしている。2度目のピンチに現れた救世主かもしれない。(サラブレッド血統センター)