【宝塚記念】デアリングタクト 坂路で不安解消!力み取れて松山と息ぴったり

2022年6月23日 05:30

松山弘平が騎乗し、重馬場の坂路を力強く駆け上がるデアリングタクト

 栗東ではデアリングタクトが坂路で軽快な動き。20年3冠牝馬が復活Vを目指す。

 松山が取り戻したのは自信だ。宝塚記念で復権を目指す3冠牝馬デアリングタクトが人馬一体の呼吸で不安を霧消させた。

 1週前追い切りが誤算だったことは事実。CWで併走追いを予定したが、松山は馬の気持ちを優先。単走に切り替えて6F78秒9~1F12秒0という速い時計でゴール。復帰戦にヴィクトリアMを使ったことで馬の気持ちがいくらか前のめりになっていた。

 が、この追い切りもいい意味でガス抜きになった。最終追いの坂路は馬なりで4F54秒9~1F12秒3。人と馬の思惑が合致。落ち着きを取り戻した姿に3冠ロードを歩んだ両者のいいころの姿が重なった。先週の時点では距離延長に不安も口にしていた鞍上から出た言葉は前向きなものばかりだった。

 「一度使ったことで馬が感覚を取り戻していたようです。きょうも少し力むところもあったんですが、先週より問題なくなっていた。動きもしっかりまとまっていた」

 長期休養明けのヴィクトリアMは最内枠の試練もありつらいコース取りを強いられながら0秒5差6着。

 「しっかりレースに参加できたし、上手に競馬して、最後も踏ん張ってくれた。さすが能力あるなと」

 史上初めて無敗で牝馬3冠を制した名牝。初めて土が付いたジャパンカップでもコントレイルに首差3着。能力はここでも屈指だ。顔を上げた松山の表情は自信に満ちていた。

 「距離は前走より延びますが、リズム重視で持ち味の末脚を発揮できれば。他馬のペースに惑わされず自分の競馬ができれば。もう一度一緒に勝利したい。彼女を信じて」。

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