今村聖奈 カフジテトラゴンで北九州記念参戦へ 武英師「楽しみ」

2022年8月11日 22:00

今村聖奈騎手

 中央と地方を合わせて29勝と舞台を問わず、勝ち星を積み重ねている女性ルーキー今村聖奈(18=栗東・寺島)が来週の北九州記念(21日、小倉芝1200メートル)も騎乗依頼を受けたことが11日、分かった。

 初コンビの手綱を任されるのは武英厩舎の3歳牝馬カフジテトラゴン(父キズナ)だ。7月3日の前走で1勝クラスを勝ち上がったばかりとあって武英師は「入るかどうか分からない」と前置きした上で期待を口にした。

 「今村ジョッキーで北九州記念に向かいます。格上挑戦ならハンデが軽いし、出走枠があるだろうと思ったので狙っていました。前走後も順調で稽古の動きもいいし、楽しみです」

 トレーナーが言うように2クラスの格上挑戦で賞金的に出走が確定した立場ではない。フルゲート18頭立てだった過去3年のように頭数がそろえば真っ先に、はじかれてしまう。ただ、今年に関しては条件クラスのメンバーにも出走枠が回ってきそうな状況。14日の特別登録で出走決定順が確定し、15日にハンデが発表される。

 CBC賞当日の前走は同舞台でJRAレコード決着となったCBC賞との比較で勝ち時計は1秒遅かったが、1分6秒8でも十分に速い。3走前の桜花賞12着から1勝クラス2着と1Fずつ距離を縮め、初の芝1200メートル起用で適性を示す勝利となった。

 今村自身、CBC賞(テイエムスパーダ)でJRA重賞初騎乗Vを飾り、2週間の小倉休催中は新潟で4勝、今週は火曜の盛岡と水曜の浦和で2日続けて勝つなど話題を提供し続ける熱い夏。今週末の小倉記念(14日、小倉芝2000メートル)は経験豊富なカデナ(牡8=中竹、父ディープインパクト)とコンビ継続、来週は若さあふれるキズナ産駒とタイトル獲りにチャレンジする。

 ○…北九州記念は06年に距離短縮で1200メートルになり、それから3歳は馬券に絡んでも2、3着止まりで、なかなか勝ち切れなかった。その流れを断ち切ったのが昨年のヨカヨカだ。06年以降では初の3歳牝馬Vを飾った。今年のサマースプリントシリーズは開幕戦・函館スプリントSがナムラクレア、2戦目・CBC賞がテイエムスパーダと3歳牝馬が2勝。シリーズ第4戦・北九州記念はこの2頭が上位人気を形成しそう。新たに夏の3歳ヒロインが誕生するか。カフジテトラゴンが同世代の重賞ウイナーにぶつかっていく。

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