風雲急告げる米G1ケンタッキーダービー戦線

2021年4月8日 05:30

 本番まで3週間余りとなった米G1ケンタッキーダービー戦線が、ここへ来て風雲急を告げている。

 3日にキーンランドで行われたG2ブルーグラスSに昨年の最優秀2歳牡馬で、今季初戦のG3サウスウェストSも4馬身1/4差で楽勝したエッセンシャルクオリティ(牡3)が出走。1番人気に応えて勝つには勝ったのだが、逃げた重賞未勝利馬ハイリーモティヴェイテッド(牡3)をとらえるのに大いにてこずり、ゴール間際に首差かわすという辛勝だったのだ。この結果、同馬はダービーの「大本命」から「頭一つ抜けた」程度の存在に格下げになった。

 なおかつ、同日にアケダクトで行われたG2ウッドメモリアルSは最低人気のバーボニック(牡3)が制し、サンタアニタで行われたG1サンタアニタダービーは初ダートだったロックユアワールド(牡3)が優勝と、いずれも大波乱に。今週土曜(10日)にオークローンパークで行われる、ダービー最終便のG1アーカンソーダービーに出走を予定している、ここまで3戦無敗のコンサートツアー(牡3)がどんな競馬をするかが今年のケンタッキーダービーを占う鍵となりそうだ。(競馬評論家)

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