【鈴木正】8万円超的中!桜花賞に続いて登場

2021年4月29日 10:00

 スローペースになりやすい阪神外回りマイルコース。それでも逃げ候補は数頭いるので平均~スローペースの競馬か。ならば、速い上がりの勝負になると予想した。「上がりが速い」とは終盤からゴールまでの間に繰り出す脚が優秀なこと。要は決め手比べだ。

 ここで注目したのが◎アルジャンナ。過去6戦中、上がり600メートル(ゴールまでの最後の600メートル)メンバー中2位以内が5度。唯一、2位以内を外した一戦も距離の合わないダービー(2400メートル=18着)で実質的にノーカウントでOK。過去にマークした上がり600メートル33秒6(新馬戦1着)や32秒8(前走5着)は非常に頼もしく映った。

 さらに、この馬自身が上昇ムードであることも見逃せなかった。ダービーの後、膝を手術。前走・洛陽Sは長期休養明けだった。そこで0秒2差5着なら、まずまず。そこから再度、2カ月半、間隔を取って万全を期した。状態は最高潮だろうと踏んだ。2歳時には東スポ杯2歳Sで、のちの無敗の3冠馬コントレイル相手に2着。世代上位クラスの能力を出し切れば通用すると考えた。

 ○はエアスピネル。前走はダートのフェブラリーS(2着)だったが、以前に芝で重賞勝ちもある古豪8歳。久々の芝に戸惑うことはなく、むしろいい刺激となると捉えた。▲ケイデンスコール。ここ2戦(1、2着)のレースぶりは素晴らしい。先団に付けられるようになり、左回りでも右回りでも好走。これはもう本物で重い印が必要だ。△を打って期待したのはカイザーミノル。過去4勝のうち2勝が阪神。前走・オーシャンS(5着)では前残りの流れに泣いたが伸びは見せた。2走前から装着しているブリンカーの効果も大きいと判断した。

 ベステンダンクとフォックスクリークがハナを奪い合って前半600メートル通過33秒3は想像以上のハイペース。道中9番手付近で運んだケイデンスコール(1着)の位置は結果的にドンピシャだった。急きょの代打騎乗となった古川吉だがプレッシャーにも負けずお見事。馬もさすがの安定ぶり。これで安田記念(6月6日、東京)も楽しみになった。◎アルジャンナはケイデンスコールの背後から。福永はさすがのマーク策と感心したが直線では前がすっきりと空かず。それでも2着に食い込んでくれたことに感謝。△を打って期待したカイザーミノルがよく踏ん張って3着。この馬が配当を跳ね上げてくれた。(鈴木 正)

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