【渡辺】1番人気ドウデュースではなく3番人気を本命

2022年3月10日 10:00

 ▼木曜日のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。先週は今年のクラシックを占うステップレース「弥生賞ディープインパクト記念」を◎○△で3連単2万5180円を仕留めた渡辺雄人記者がヒーロー。無敗の最優秀2歳牡馬ドウデュースにではなく、3番人気アスクビクターモアに◎。その理由とは…。

 予想の絶対的な軸が2つある。1つは「展開」。どんなに強い馬でも、展開に泣き届かない。反対に近況イマイチでも逃げ切った。これは馬の能力でも逆らえないと言える。その逆らえないものがもう1つ。それは「適性」。この競馬場はめっぽう成績がいい。反対に右回りは着外連発。これも能力を超越する。今回は後者、適性が予想の大きな根拠だった。

 無敗の舞台なら…。アスクビクターモアは当レースまで4戦2勝。その2勝はどちらも「中山」で挙げ、負けた2戦は東京だった。基本的に小回りの中山は長くいい脚を使うタイプ。広く直線が長い東京は瞬発力タイプが活躍する。アスクは好位からグググッと伸び続けられるのが強み。中山は絶好なのだ。2走前、ドウデュースに完敗を喫したが、明らかに切れ負け。中山なら逆転可能とみた。

 課題も解決する。田村師が「やんちゃ、本当にやんちゃ」と話すように本馬は折り合いに難がある。それを解決するのが4回のコーナーだ。息が入り、落ち着きやすい。師も「4回あればごまかしも利く。本当に向いている」と手応えを感じていた。マイナス因子がなくなり能力をフルに発揮できるのだ。実際、レースで行きたがった。それでもコーナー4回でうまく息が入り、最後までスピードを持続させた。

 偉大な父の血も騒いだ。父ディープインパクト産駒はこれまで同重賞6勝を挙げていた。これはレース名に名前が入っているから!というオカルト的な話ではない。“飛んだ”と評された父譲りのスピードが当コースで生きるからだ。実際に指揮官に尋ねると「気性が前向きで引っ掛かっても、スピードがあって距離も持ってしまう」。今年のディープ産駒はアスクのみ。血統が裏付ける適性も信じる一因となった。

 ちなみに9番人気3着のボーンディスウェイに印を打ったのも適性が理由。中山は3戦2勝。敗れたホープフルSも、強敵相手に食らいついて5着と崩れていない。“この舞台なら”と連下に入れ3連単を的中させることができた。 (渡辺 雄人)

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