【鈴木悠】美浦の穴党“栗東滞在の関東馬”見定め3連単的中
2024年4月11日 10:00 木曜のテーマは競馬。前週に会心ヒットを放った記者が、的中のプロセスを振り返る。今週はG1桜花賞を◎○△で3連単1万1470円を当てた東京本社・鈴木悠貴が登場。美浦の穴党が注目したのは栗東滞在の関東馬。最終追いの雰囲気からステレンボッシュに本命を打った。
近年のトレンドになりつつある栗東滞在。昨年は関西圏(阪神、京都)で行われたG110レース中3レース(宝塚記念=イクイノックス、エリザベス女王杯=ブレイディヴェーグ、阪神JF=アスコリピチェーノ)がそのパターンで勝利した。やはり、6時間以上にも及ぶ長距離輸送の回避は大きなメリット。東西の馬質の差が少なくなりつつある今、その傾向はさらに勢いを増していくだろう。
桜花賞の栗東滞在関東馬はコラソンビート、アスコリピチェーノ、ステレンボッシュ、テウメッサ、チェルヴィニアの5頭。決め手は「トレーナーの経験値」だった。本命ステレンボッシュを管理する国枝師は栗東滞在のパイオニア。この秘策でマイネルキッツ(09年天皇賞・春)、アパパネ(09年阪神JF、10年桜花賞&秋華賞)などをG1制覇に導いてきた。
幾多の成功体験があるからこその最終追いだった。CWコースでアスコリピチェーノ(6F80秒6~1F11秒6)、コラソンビート(6F79秒2~1F11秒6)は思った以上の速い時計をマーク。チェルヴィニア(6F85秒4~1F11秒6)、テウメッサ(6F86秒8~1F11秒8)は控えめな調教だった。
一方、ステレンボッシュ(6F82秒7~1F11秒7)はやり過ぎずやらな過ぎずの絶妙なあんばい。名伯楽が「あまりやり過ぎてもね。しっかり追い切るまでもなかった。馬体は数字的には増えていないけど、しっかりしてきた。雰囲気はいいよ」と満足するほど思った通りの調整だった。
栗東滞在だからといってやみくもに狙うのはNG。最終追いをじっくり見定めることこそが、馬券的中への近道となる。