【高木】未知数の馬場状態 東京開幕週きっちり仕留めた

2024年4月25日 10:00

 木曜のテーマは競馬。前週に会心ヒットを放った記者が、的中へのプロセスを振り返る。今週は東京開幕週のフローラSで東京本社担当の貫禄を示した高木翔平が登場。過去の傾向をきっちり分析して2番人気アドマイヤベルに◎を打ち、3連単2万9750円を的中。10週にわたって注目レースが続く春の東京開催で、これ以上ない好スタートを切った。

 開幕週で馬場状態は未知数だった東京だが、フローラSは基本的に速い上がりを使える馬が優勢。16~19年の勝ち馬(チェッキーノ、モズカッチャン、サトノワルキューレ、ウィクトーリア)はメンバー最速の上がり3Fをマークしており、近5年(19~23年)でも勝ち馬4頭がメンバー中3位以内の上がり3Fを計時していた。ある程度のポジションを取る必要はあるが、切れ味は必須。その2点を高いレベルで兼備していたのが◎アドマイヤベルだった。

 フローラSまでに新馬戦(1着)→百日草特別(3着)→フリージア賞(2着)と全てメンバー中3位以内の上がり3Fをマーク。特に近2戦は道中の位置取りでも良化を示しており、まともなスタートなら後方付近からの競馬にはならないと読んだ。その予想通り、横山武が5、6番手をきっちり確保すると、直線もはじけてメンバー中2位の上がり3F34秒2でV。鞍上の派手なガッツポーズは、思い描いたレースを遂行できたからだろう。

 ここまでの過程にも好感を持てた。新潟9Fの新馬戦を勝利した後はマイル戦の阪神JF、桜花賞には目もくれずオークスを意識。2000メートル、東京にこだわってきた。皐月賞4着アーバンシックなどの実力派の牡馬たちにもまれながら、着実にレベルアップ。樫舞台を狙い澄ました陣営のローテ選択に、優先出走権が懸かったここへの並々ならぬ熱意が感じ取れた。

 絶好のインを立ち回れそうだった2着の△ラヴァンダ、同舞台の未勝利勝ちが好内容だった▲カニキュルにも印を回せて納得の的中。7着に敗れた○バロネッサは最内枠が苦しかった印象で次戦も注意が必要だろう。高い中距離&東京適性を示したアドマイヤベル。本番でも桜花賞組に引けを取らない魅力がある。

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