SSの再来!?種牡馬ドレフォンが日本競馬席巻か

2022年4月20日 05:30

 ドレフォン産駒ジオグリフがキタサンブラック産駒イクイノックスを差し切った第82回皐月賞。ルーキーサイヤーの産駒が牡馬第1冠で1、2着を占めたのはジェニュイン、タヤスツヨシのサンデーサイレンス初年度産駒ワンツーで決着した95年以来、異なる種牡馬の産駒ではその前年、ブライアンズタイム産駒ナリタブライアンが優勝し、サクラチヨノオー産駒サクラスーパーオーが2着に入って以来となる。トニービンを合わせた3大種牡馬時代に突入した当時と同様、種牡馬勢力図が一気に書き換えられる予兆かもしれない。

 ストームキャット系初の国内クラシックサイヤーとなったドレフォンは、社台スタリオンステーションに初めて導入された北米チャンピオンスプリンター。その父ジオポンティはG1・7勝を挙げた北米芝牡馬チャンピオンで、これは昨夏の新種牡馬紹介でも書いたことだが、遺伝面での変異種的な属性に単なるダートの快速血脈にとどまらないプラスアルファを見込まれたものと推察される。皐月賞で示したジオグリフの芝適性と距離適応力は、紛れもなくこの父系祖父からの隔世遺伝である。

 ちなみにジオポンティはドレフォン以外にG1勝ち馬を出しておらず、恐らく米国では父系が途絶える。かつてのサンデーサイレンスがそうだったように、ドレフォンもある意味で北米生産界が持て余したチャンピオンの血脈。適材適所の血統リサイクルの理想的な成功例となりそうだ。(サラブレッド血統センター)

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