調教師として新たな一歩踏み出すモッセ

2024年7月18日 05:30

 フランスのトップ騎手ジェラール・モッセ(57)は14日のシャンティイにおける騎乗を最後に、足かけ42年にわたった騎手生活に終止符を打ち、調教師に転身することになった。

 1983年にP・ビアンコーヌ厩舎の見習騎手としてデビューしたモッセ。その後、名門F・ブータン厩舎や、大馬主アガ・カーン殿下の主戦騎手として活躍した。フランスのダービーにあたるジョッケクルブ賞3勝、オークスにあたるディアーヌ賞5勝に加え、凱旋門賞も90年にソーマレスで制している。フランス以外でのビッグレース制覇も多く、10年にはオーストラリアのメルボルンCをアメリカンで制したほか、香港でも香港ダービー3勝などの実績を残している。

 調教師としての開業は9月1日の予定。その拠点となるのがシャンティイのグヴェー地区にある厩舎だ。調教師としてのライセンスを取得した22年に、モッセはこの厩舎を購買。以来、時間をかけて内部の改修工事を行ってきた。40馬房を備え、エーグル調教場に直結しているこの厩舎を、モッセは「調教には理想的な環境」と胸を張る。新たな一歩を踏み出すモッセの今後に注目したい。(競馬評論家)

特集

この記者のコラム

他の記者のコラム