【NHKマイルC】キズナ産駒マジック“逆転”あるぞ

2025年5月7日 05:30

 今年のNHKマイルCの血統的な特徴はディープインパクトの「孫」の大量エントリー。後継種牡馬の産駒は2頭出しのキズナ産駒ショウナンザナドゥ、マジックサンズ以下、シルバーステート産駒ランスオブカオス、ダノンバラード産駒マイネルチケット、リアルスティール産駒ティラトーレ、ワールドエース産駒モンドデラモーレが出走ラインをクリア。サンデーサイレンス系全盛期を思わせる「種牡馬の父」としてのG1・6頭出しである。加えてアルテヴェローチェ、イミグラントソング、ヤンキーバローズのグレード勝ち馬3頭は母の父がディープインパクト。フルゲートの半分を“ディープインパクト血量25%”の馬が占有することになるわけだ。

 種牡馬ディープインパクトは14年の優勝馬ミッキーアイルを出し、18年のケイアイノーテックとギベオンで日本産サイヤーとして初のワンツーを決めた。20年には後継のリアルインパクト産駒ラウダシオンが9番人気で快勝、21年は7番人気のキズナ産駒ソングラインが鼻差2着に健闘している。22年に18番人気で3着に追い込んだカワキタレブリーは母の父ディープインパクト。孫世代には穴属性も付与されているのだろう。

 キズナ産駒マジックサンズは16番人気の皐月賞で穴メーカーの片りんを見せた。04年の優勝馬である母の父キングカメハメハは、22年ダノンスコーピオン、23年シャンパンカラーで「父の父」として2連勝を飾った。祖母の父フレンチデピュティは01年、クロフネとグラスエイコウオーのワンツー以来、当欄でも四半世紀にわたって強調してきたNHKマイルCのラッキーアイテム的血脈。大勢逆転の可能性は十分に見込める。(サラブレッド血統センター)

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