【ジャパンC】ユーバーレーベン完成!Wコース3頭併せでモチベーションUP 初の古馬相手にも手塚師自信

2021年11月25日 05:30

レイエンダ(右)、ゴーフォザサミット(左)と併せて追い切るウインドジャマー(撮影・郡司 修)

 近年、好走が目立つ3歳牝馬はオークス馬ユーバーレーベンがスタンバイ。美浦Wコース併せ馬で気合を乗せ、叩き2走目で巻き返しを図る。

 調教は地味なタイプだからこれでいい。ユーバーレーベンが休み明けの秋華賞(13着)を叩き、上昇カーブを描いている。Wコースの3頭併せ。軽快な脚さばきで5F68秒0~1F11秒9。外ムスコローソ(6歳3勝クラス)とは併入、内アルビージャ(3歳3勝クラス)に半馬身先着。17日の1週前追いで、ムスコローソに追いつかず2馬身遅れでゴールしたのと比べると、格段に俊敏になった。

 手塚師は穏やかに切り出した。「この子の場合、気持ちを途切れさせないことが大切なので常に併せ馬。3頭の真ん中で闘争心を競馬に向け、モチベーションを上げることをメインにした。調教はもともと良く見せるタイプではないけど、今週は十分合格点です」。

 今年前半は一戦ごとにスキルアップし、春最後のオークスで大仕事。ロングスパートで粘り強く伸び、G1初戴冠を飾った。秋初戦の秋華賞はぶっつけ本番。指揮官は「オークス後の軽い脚部不安で秋華賞は間に合ったというより、正直間に合わせたという状況。レース後、脚元も問題なく、状態がアップしたのが何より。体の張りも出て、走る気持ちも出ている」と心身の上昇を感じ取っている。

 初の古馬挑戦。それも国内最高峰のジャパンC。同師は「なかなか、オークスのようにはいかないでしょう」と挑戦者の立場を強調する一方、オークス優勝舞台の適性に望みを託す。

 「大回りの東京2400メートルはジョッキー(Mデムーロ)も適性を感じてくれている。3歳牝馬ということで、重量面(53キロ)も若干有利になる。秋華賞後は順調にレベルアップしているので、この子の適性に懸けたいと思う」

 過去10年、3歳牝馬は12頭が出走して【2・2・1・7】。12年ジェンティルドンナ、18年アーモンドアイがV。連対率33%の好成績を残している。3歳牝馬がやたらと強いジャパンC。4頭のダービー馬対決で話題は沸騰しているが、最新オークス馬のユーバーレーベンこそ魅惑の上昇馬では!?

 《好走目立つ3歳牝馬》3歳牝馬は近年ジャパンCで好走が目立つ。優勝した12年ジェンティルドンナ、18年アーモンドアイ以外にも13年デニムアンドルビーと19年カレンブーケドールが2着。昨年の3冠牝馬デアリングタクトも3着に頑張った。ユーバーレーベンがジャパンCを勝てば、3歳馬のVは18年アーモンドアイ以来で8頭目。3歳牝馬のVは史上3頭目となる。

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