【秋華賞】最高潮ライラック 展開ひとつで咲き誇る

2022年10月13日 05:30

坂路で追い切るライラック(撮影・郡司 修)

 【G1ドキュメント・美浦=12日】午前6時の開門直後。小田は通常のコース(Wコースなど)を双眼鏡でチェックしつつ、背後の坂路モニターもしっかり見ていた。目当てのライラックは同6時3分にまず坂路を4F70秒4でキャンター。15分後、再び坂路モニターに出てきた。慌てて双眼鏡でモニターを追う。ただ、自宅のテレビを双眼鏡で見るようなもので、なかなかピントが合わない。苦戦しながら、残り2Fで視界はクリアに。外ラチ沿いをリズム良く単走で駆け上がった。4F52秒9~1F12秒1。

 いいじゃないか。相沢師からも「先週、負荷をかけているので坂路で単走。石川騎手(レースはM・デムーロ)の評価も良かったです」と笑顔が返ってきた。

 春までは輸送やスタートに課題があったが、秋初戦の紫苑S(3着)で成長を示した。馬体重はオークス(11着)より8キロ増。発馬を決め、中団から押し上げて伸びた。指揮官は「直線でぶつかるところはあったが課題のゲートがうまくいった。体の方も維持できている」と目を細める。

 数少ない牝馬3冠レース皆勤馬。「2冠馬(スターズオンアース)も1回負かしているし、今の世代はそんなに差はないと思う。展開ひとつで着順は変わるはず。ミルコが乗るのも心強い。春は不完全燃焼だったので何とか最後の1冠を獲らせてあげたい!!」と力を込めた。1月のG3フェアリーSはスタートで後手に回りながらもM・デムーロの剛腕に導かれ、スターズオンアースを抑えて重賞初制覇。当時、小田は後の2冠馬ではなくライラックに◎を打っていた。年初の中山の歓喜は幻ではないはず。デビュー以来、最高潮の出来へと上がってきたライラックに小田は心がグラグラ動いていた。

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