【新装・京都競馬場】芝は名物の3コーナーの坂越えが健在 ゴール板はコースがモチーフ
2023年4月18日 05:24 京都競馬場は約2年5カ月間の整備工事を終え、22日にグランドオープンを迎える。総工費880億円をかけたビッグプロジェクト。淀は2年後が開設100周年にあたり、100周年を意味する「センテニアル・パーク」と名付けられた。
コースレイアウトに変更はない。芝は名物の3コーナーの坂越えは健在、外回り4コーナーのカーブが緩やかになった。道悪は馬のケガにつながるという観点から馬場回復が早くなるように改良。芝コースの下にパイプが埋められた。水はけを良くする暗渠(あんきょ=地下水路)を設置。魚の骨のように馬場の下に管が入り組み、管の形状と量を増やし、水が抜けやすくなった。
芝のゴール板はコースをモチーフにしたものに様変わり。ダートは青森県六ケ所村産の砂がメイン。29年ぶりに大がかりな砂の入れ替えを行った。また、砂の洗浄も実施。洗うことで砕けにくい強い砂が残る。いいダートを作る上で重要な作業だ。
厩舎、装鞍所には暑熱対策を講じた。厩舎にはエアコンがあり、装鞍所にはミストの管が見え、パドックにもミストが取り付けられている。馬にとって、より優しい環境が用意された。
出走馬は装鞍所からパドックを経て、本馬場へと向かう。地下馬道から本馬場に向かう出走馬を上から見られるホースプレビューを新設。1階のゴール板寄りに設置されている。
《イベントも充実》
休催前に「関西ラーメンダービー」というヒット企画を打ち出した京都競馬場はこの春もグルメイベントが盛りだくさん。開幕日の22日から来月28日まで「ずらっと並んで横一線!激勝!関西グルメフェア」が開催される。関西各地の“うまいもん”が集結。食べ歩きを楽しめる。同じ期間中にはクラフトビール「武豊」を販売。競馬界のレジェンドがグランドオープンを記念して、ビールを完全プロデュース。セットで付いてくるオリジナルコースターはプレミアものか。過ごしやすい季節、青空の下、食べて飲んでを満喫しよう。
《「外向発売所」はすでにオープン》
リニューアルオープンよりひと足早く、2月25日にステーションゲート投票所がオープンしている。競馬場に入場することなく、馬券の購入や払い戻しができる外向発売所。サッと馬券を買いたい時には便利だ。ステーションゲート1階にある。発売払戻兼用機11台、UMACA投票機6台にUMACA入出金機が1台置かれている。競馬開催日は原則、午前9時30分(パークウインズ時は午前9時20分)から午後5時まで。平日の払い戻しサービスもここで行われており、午前10時から午後4時まで。
《一部除き指定席は全てネット予約》
新スタンドはベンチなどを除き、全席指定となる。全てネット予約。当日発売は行われない。A指定席、B指定席、スマートシート+、スマートシートと4タイプが用意された。A、B指定席は4階屋内で合わせて1207席。他場に比べて広めに造られているという。A指定席は1人1席で独立した座席=写真<4>。荷物も置けるようになった。B指定席でも十分な広さ。従来の指定席と同じくコンセントも完備。リッチな気分を味わえる。スマートシートは3787席。2、3階にあるスマートシート+は屋根ありで、背もたれ付きの屋外席。レストランなどのある3、4階に行けるのが特長だ。スマートシートも同じ仕様で1、2階に設置された。