【新装・京都競馬場】本当にここが競馬場なのか スタンドは明るい配色、イメージ一新

2023年4月18日 05:30

新装された京都競馬場のスタンド(撮影・奥 調)

 京都競馬場は約2年5カ月間の整備工事を終え、22日にグランドオープンを迎える。総工費880億円をかけたビッグプロジェクト。淀は2年後が開設100周年にあたり、100周年を意味する「センテニアル・パーク」と名付けられた。新スタンドはゴールサイド、旧スタンド(ビッグスワン)はステーションサイドとして新たなスタートを切る。パドックやウイナーズサークル、厩舎、馬場も含めて施設自体もピカピカになった。902日ぶりに開催されるレースを前に、スタンド、パドック、馬場の3点から新しい京都競馬場を紹介していく。

 ゴール寄りにあったスタンド(グランドスワン)を解体、新スタンドはゴールサイドと銘打たれた。本当にここが競馬場なのか。ファンエリアは明るい配色、イメージは一新されるだろう。新スタンド2階はUMACA(キャッシュレス投票用ICカード)専用フロア。現金発売機のバックヤードがなくなったことで省スペースを実現。その分はファンに還元、広々とした空間を確保できた。まるで文化施設の中にいるよう。UMAJOスポットも他の競馬場に比べて広くなった。「鉄火場」という言葉は死語になりそうだ。

 真新しいのはあちこちにロッカーが見えること。無料で荷物を預けられるのがうれしい。さらに場内には「チャージポイント」なるスペースを発見。コンセントが1つ、USBポートが2つ付いている。スマートフォンなどを充電できるもので、無料で使える。JRAの競馬場で設置されるのは初めてとのこと。お出かけの際は、充電器を忘れずに。Wi―Fi設備も強化、ネットにも確実に安定してアクセスできるようになる。デジタルシーンにも対応。利便性が増した。

 競馬場への入場方法にもデジタルを取り入れた。スマートフォンや紙などにプリントされた「QRコード」を使うことになる。事前にネットでも購入できるので、当日入場の時間を省ける。便利になった。指定席エリアも専用端末で認証して入退場する形をとる。これまでは窓口で買っていた一般入場券も自動券売機で「QRチケット」を買うスタイルとなった。

 入場方法も馬券の購入方法も大きく変化する。慣れるまでは戸惑いもあるかもしれない。京都競馬場お客様課長の水橋祐馬さんは「QRコードでの入場やUMACA投票など、新しくお願いすることも多いと思います。1日楽しく遊んでいただくために、将来を見据えてやってみました。前向きにチャレンジしていただければと思います」と話した。UMACA購入にポイントが付与されるなどの特典も22日からスタート。競馬場のリニューアルとともに、新しい扉を開こう。

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