英クラシックに挑むSSの孫ナタゴラ
2008年4月23日 06:00 【合田直弘の海外ターフ事情】昨年のカルティエ賞欧州2歳牝馬女王で、日本生まれのサンデーサイレンス産駒ディヴァインライトを父に持つナタゴラが、14日にメゾンラフィットで行われた今季初戦の準重賞アンプルダンス賞を快勝。2歳時に6Fまでしか経験がなかったことに加え、父が高松宮記念2着馬という血統から距離延長を懸念されていたナタゴラだったが、重馬場の7Fで行われたアンプルダンス賞を楽勝したことでスタミナの不安を払しょく。次走はいよいよ、5月4日にニューマーケットで行われる英国3歳牝馬3冠の初戦、1000ギニーに挑むことになった。
彼女にとっての強敵は、16日に本番と同じニューマーケットで行われたG3ネルグウィンSを制したインフォーリアブルと、19日にニューバリーで行われたG3フレッドダーリンSを勝ったムタバラ。1000ギニーへ向けた地元の代表的な前哨戦を制した2頭に、2歳時G2メイヒルSを含めて2戦2勝で、1000ギニーはぶっつけ本番となるスペイシャスを加えた3頭は、いずれもここまで無敗で来ている大物。これにナタゴラを加えた4頭を、大手ブックメーカーはオッズ4倍から6倍の間に並べて「4強」扱いしている。SSの孫による英国クラシック制覇が成るかどうか、大いに注目されるところだ。(競馬評論家)