【オークス】“東京2400m・G1配合”デアリング 変則「隔世2代制覇」の大チャンス
2020年5月20日 05:30 率直に言えばデアリングタクトの桜花賞のパフォーマンスは予想のはるか上をいくものだった。エピファネイア×キングカメハメハという“東京2400メートルG1配合”の真価発揮の舞台はあくまでも牝馬の2冠目であり、1600メートルの距離は必ずしもベストではないと踏んでいたからだ。
この少々短絡的な血統バイアスを助長したのが父エピファネイアの母シーザリオの戦歴だった。デビュー3連勝で臨んだ05年桜花賞では、最速の上がりでラインクラフトに頭差及ばす2着。ちなみに首差3着がデアリングタクトの祖母デアリングハートだったから、負け組が手を結んで雪辱を果たしたという後講釈も成り立つわけだ。それはともかく、続くオークスでも1番人気に支持されたシーザリオは、4角12番手の苦しい位置取りから神業のように馬群をすり抜け、3頭横一線の接戦を制した。個人的には今なお最もインプレッシブなオークス馬である。
エピファネイアのように種牡馬としてオークスに産駒を出走させた「オークス馬の子」にはアドマイヤベガ(母ベガ=93年優勝)、ルーラーシップ(母エアグルーヴ=96年優勝)がいる。前者の産駒で06年の桜花賞馬キストゥヘヴンは6着、後者の産駒リリーノーブルは18年にアーモンドアイの2着だったが、今回は変則的な“隔世2代制覇”の大チャンスだろう。(サラブレッド血統センター)
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