「母の父ディープ」シンボが波乱呼ぶ
2020年9月23日 05:30 3番人気リアアメリアが快勝したローズSは2着に14番人気の1勝馬ムジカ、3着に11番人気の2勝馬オーマイダーリンが入って3連単113万9000円の大波乱となった。収得賞金下位の馬の激走というトライアルならではの荒れパターンだったわけだが、その教訓を踏まえると今週の神戸新聞杯では道営から参戦のシンボが要チェック。優先出走権奪取に向けて背水の陣の道営所属馬である。
前走は格上挑戦の札幌日経オープンで4着に健闘したシンボは、ケープクロス後継のベーカバド産駒。この父はG1パリ大賞典など欧州のGレース4勝、BCターフ3着という一流のターフランナーだった。地方デビューの産駒が多いこともあり、現2歳までの6世代からJRA重賞勝ち馬は出ていないが、現在は準オープンの安定勢力となった第3世代のダブルシャープが道営所属時にクローバー賞に優勝し、札幌2歳Sで小差3着に入っている。地方のダートで最強クラスに及ばなかったシンボも同様に、典型的な“在野の芝馬”だったといえるだろう。
くしくもシンボはローズSで波乱を呼んだ前記ムジカと同じ「母の父ディープインパクト」。33年前の神戸新聞杯で牡馬を一蹴した2冠牝馬マックスビューティは同族(3代母フロリンダの半姉)でもある。95年ベッスルキング(神戸新聞杯3着)、04年コスモバルク(セントライト記念優勝)に続く地方所属馬3頭目の菊花賞出走は、血統的にもチャンス十分だ。 (サラブレッド血統センター)
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