【梅崎】超難解ハンデ戦七夕賞的中の急所公開!!

2021年7月15日 10:00

▼木曜日のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。先週は福島日曜メインの超難解ハンデ戦「第57回七夕賞」で6万4440円を的中した梅崎晴光記者。いつもの梅崎節で酒場の常連たちとやりとりしつつ、今回的中の急所を説明している。

 七夕賞の晩、銀座の路地裏に小さな看板を掲げる酒場「寓話」では三度の飯より馬券が好きな常連客たちが都の要請に従ってノンアルビールで祝杯を挙げた。「女将の幼なじみのスピカって占星術師の予言通りだぜ」。馬券下手の常連・金城も七夕賞の当たり馬券で久々に懐を温めてホクホク顔。「七夕の一等星は星占いのプロに聞くのが一番よね。私も少し獲ったわ」と女将もカウンターの向こうから笑顔。七夕賞当日の本紙予想コラムでも書いた通り、おうし座(トーラス)、双子座(ジェミニ)の冬の星座が天の川で織り姫と彦星のように結ばれる…と占星術師スピカが予告したのだ。

 星占いのプロが教えてくれたのが七夕の空にまばたく一等星なら、競馬のプロが伝授したのは星のように輝く馬体。「安田記念よりもゆったり余裕があるよね。本当にトーラスジェミニなのか」。同馬を管理する小桧山調教師は競馬週刊誌に載った馬体写真に驚きの声を上げた。今年すでに5戦目、前走・安田記念(5着)からの臨戦でも疲れどころか、気配は上昇一途。夏競馬は格より体調というが、陣営も状態に自信を持って送り出した。

 馬が重い重量に苦しむことを「カンカン泣き」という。看貫(戦前の計量機)が語源の競馬用語。この馬は重量を背負うキ甲(首と背中の間のふくらみ)が立派だからカンカン泣きしない。3月の中山オープン(リステッド)東風Sを58キロでハイペースで押し切っただけに七夕賞のハンデ57キロも克服できる。これは予想のプロの読みだった。

 前走・安田記念(5着)では1600メートル1分32秒1をマーク。高速決着にも対応できるが、不良馬場だった昨年のエプソムCで3着に粘ったように道悪も苦にしない。降っても晴れても力を出し切れる馬場不問の先行馬。天候不順な梅雨の福島に最もふさわしい本命馬だった。

 トーラスジェミニ同様、道悪に実績のある2着ロザムール、3着ショウナンバルディも押さえて、3連単6万馬券。「今日は俺のおごりだ。ノンアルビール、もう一杯どうだ?」と金城。祝杯は都の要請に従って午後8時の閉店まで続いたのだった。 (梅崎 晴光)

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