父系適応力抜群アメリカンペイトリオット 芝もダートもこなす快速ザファクター

2021年7月21日 05:30

 【新種牡馬紹介(4)】アメリカンペイトリオット 2013年生まれ 鹿毛 米国産 父ウォーフロント、母ライフウェルリヴド(母の父ティズナウ)北米で14戦5勝 主な勝ち鞍はメイカーズ46マイルS 2歳産駒108頭。
 北米芝路線で活躍したG1マイラー。G1タイトルはメイカーズ46マイルSのみだったが、芝9FのケントSをコースレコードで制し、10FのセクレタリアトSでも小差3着と、距離には融通の利くタイプでもあった。大種牡馬ダンチヒが24歳時の種付けで送り出した父ウォーフロントは、特異な芝適性を武器に種牡馬として大成功。産駒は北米のみならず欧州G1戦線でも存在感を放った。この父系の生命線は環境適応力で、世界最高水準のターフサイヤーがしのぎを削る日本の血統市場でも独自の地位を確立できるはず。

 ザファクター 2008年生まれ 芦毛 米国産 父ウォーフロント、母グレイシャスネス(母の父ミスワキ)北米・UAEで13戦6勝 主な勝ち鞍はパットオブライエンS、マリブS 2歳産駒117頭。

 2歳時にダート6F、1分6秒98のコースレコードを叩き出した天才肌の快速馬。こちらは父の産駒では異端に属するダート特化型だったが、種牡馬としては芝でもグレード級を連発しており、昨年は北米リーディングで自己最高位の9位にランクされた。芝、ダート兼用の使い勝手の良さが最大の売り物。単年リースで現2歳が最初で最後の日本産世代となるが、産駒の勝ち上がり率は高そうだ。 (サラブレッド血統センター)

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