【阪神JF】ウォーターナビレラ 流行最先端の母父キングヘイロー

2021年12月8日 05:30

 唯一の3勝馬ウォーターナビレラは新種牡馬シルバーステート産駒。直近5年では16年の優勝馬ソウルスターリング(父フランケル)、17年の優勝馬ラッキーライラック(父オルフェーヴル)、19年の2着馬マルターズディオサ(父キズナ)がそうだったように、2歳女王決定戦にはルーキーサイヤーの登竜門的な側面がある。今の時代はポリコレ的に微妙な表現だが、若い女の子が流行に敏感なのは馬の場合も同じということだろう。

 ウォーターナビレラは父だけでなく、母の父キングヘイローもある意味で流行の最先端。秋口のコラムで“14年目の活動期突入”を予告したBMS(ブルードメアサイヤー=母の父)キングヘイローは以後1クールでスプリンターズSのピクシーナイト、東京スポーツ杯2歳Sのイクイノックスを合わせて重賞3勝を積み上げた。今年のJRA重賞勝ち馬7頭、勝利数8勝は、どちらも稼働数で4倍以上の開きがあるキングカメハメハ、ディープインパクトの上を行く国内最多である。

 ちなみに00年以降、母の父として年間7頭以上のJRA平地重賞勝ち馬を送り出した種牡馬は他にサンデーサイレンス、ノーザンテースト、トニービン、キングカメハメハしかいない。今年のBMSキングヘイローは統計的にも歴代チャンピオンサイヤー級。空前のリバイバルブームは今週末に最高潮に達することになりそうだ。 

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