【新谷】春からの成長十分◎イクイノックス!調教ウオッチングでの確信本物 3連単2万3370円!
2022年11月3日 10:00
▼木曜日のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。何といっても天皇賞・秋の3連単2万3370円を的中した新谷尚太記者がヒーロー。得意の調教ウオッチングからイクイノックスの夏を越えての正しい成長ぶりを確信し、本命に推した。
天皇賞・秋、見応えがあった。まずはパンサラッサに拍手を送りたい。前半1000メートル通過57秒4。98年の同レースで悲劇の競走中止となったサイレンススズカと同じラップで逃げた。本命ではないが、その雄姿に思わず「行けっ」と声が出た。ゴール前で差されたがファンを魅了する大逃げ。彼らしい走りを久しぶりに見た。
差し切ったのは本命を託したイクイノックス。道中は後方のポジションをキープ。決して楽な形ではなかったが、名手ルメールの巧みなリードを見て、必ず伸びてくると確信。安心して見ていられた。勢いがついてからの加速力は半端なかった。上がり3F推定32秒7。秋を迎えて成長した姿を見せた。
そう、春からどれだけ成長しているかが、印を打つ上で最大の焦点だった。注目したのは、記者が最も予想をする上で重視している調教での走り。四肢の可動域が大きくなり、抜群の推進力を生み出していた。目立って体が大きくなったわけではないが、競走馬らしく進化したという感じだ。当日の馬体重は488キロ。ダービー当日と比べて4キロ増。数字は微増だったが見た目はボリュームアップしていた。ひ弱さが完全に抜けた印象。正しい成長ぶりだ。このボディーなら、父キタサンブラック譲りの雄大な走りともかみ合う。体の成長がエンジンについに追いついた。天皇賞で見せた直線での躍動感はダービーにはないものだった。今後の活躍がさらに楽しみになった。というか、今後はもう無双モードだろう。
現役時、G17勝を挙げたキタサンブラックとの父子制覇を達成。父にとっても待望のG1制覇となったわけだが、イクイノックスはキタサンブラックより、さらに最高出力が上がった感がある。馬体はまだ強化できる余地があり、伸びしろを残す。これは大きな魅力だ。天皇賞・秋の前日に行われたアルテミスSでもラヴェルが新馬、重賞と無傷の2連勝を飾った。血の勢いは凄い。
イクイノックスの次走はジャパンC(27日、東京)か有馬記念(12月25日、中山)とのこと。目下の充実ぶりならタイトルを積み重ねる可能性は非常に高い。デビュー5戦目での古馬G1制覇はグレード制を導入した84年以降で最少キャリア。まさにエポックメーキングな天皇賞だった。天才肌のイクイノックス。さらなる成長を楽しみにしたい。