【鈴木正】"変化に気づく敏感さ"こそ競馬力UPへの道

2023年2月2日 10:00

 ▼木曜日のテーマは競馬。前週に高配当をヒットした記者が「この馬券こう当てた」で的中レースを検証する。今週のヒーローはシルクロードSの3連単4万9270円を仕留めた鈴木正記者。万馬券的中を引き寄せたのは「調教の変化」と「好調騎手の発見」にあった。

 変化に敏感になることは競馬力上達の第一歩。◎ナムラクレアは調教方針に今回、変化があった。同馬といえば坂路で仕上げるイメージだったが今回はCWコースでの追い切りを取り入れた。平地トレの効果は「スタミナ強化」「前肢と後肢のバランスを整える」などがある。新たな調教を試せるほどに馬が心身ともたくましくなったということだ。また、普段と異なる調教で馬のハートに刺激が入る効果も期待できた。

 この情報だけで飛びつかず、念のため、前走のスプリンターズS(5着)の敗因をチェックする。すると「もっと内を運びたかったが枠の並び的に、それがかなわなかった」という関係者のコメントが出てきた。イン有利の馬場で、確かにナムラクレア(9番)より内の馬が上位4頭を占めていた。これなら外的要因を敗因に求めることができそうだ。◎は決まった。

 10番人気ファストフォースが2着に来たことで配当が跳ね上がった。同馬への△は前走タンザナイトS(4着)で見せたラストの伸びが第1の理由だが、団野騎手の調子の良さにも注目した。実は土曜小倉12Rでも3連単7万4970円を◎○▲で仕留めたのだが、勝ったショウナンアメリア(6番人気)の鞍上が団野だった。いいスタートを切りながら、先行争いには加わらず、ペースを守って脚をため、見事に差し切った。「できるな、団野君」と思って成績を調べて驚いた。その土曜日、6鞍の騎乗馬全てを人気以上に持ってきていたのだ。

 その団野が2週続けて追い切りにまたがったファストフォース。気温が低く、栗東は大雪にも見舞われ、馬体重増の馬が目立った今週の開催だが、同馬は12キロ減。まさに渾身(こんしん)の仕上げだった。

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