【悠貴】ヴィクトリアMは“繊細”な牝馬戦 “大胆”一発狙いで馬連9万馬券
2024年5月16日 10:00 木曜のテーマは競馬。前週に会心ヒットを放った記者が、的中のプロセスを振り返る。今週は東京本社・鈴木悠貴が登場。ヴィクトリアマイルで3連単(91万6640円)こそ取り逃したものの、14番人気テンハッピーローズ、4番人気フィアスプライドに重い印を打ち馬連9万3690円&3連複4万3750円を☆◎○で鮮やかに仕留めた。重視したのは「前走大敗馬」だ。
ヴィクトリアマイルは前走大敗馬にこそチャンスがある。過去10年、前走1着馬が【0・3・0・36】と大不振の一方で、前走10着以下が3勝(14年ヴィルシーナ、15年ストレイトガール、23年ソングライン)。前走6~9着だった馬も3頭(16年ストレイトガール、19年ノームコア、20年アーモンドアイ)が勝利を収めている。狙いは前走消化不良に終わった馬だとみていた。
フィアスプライド(2着)の本命はすんなり決定。前走の中山牝馬S(9着)は最重量ハンデ(56キロ)を背負わされた上、苦手なパワーを要する馬場。加えてスローペースの中、外々を回される厳しい競馬で本来の末脚は鳴りを潜めていた。ただ、好メンバーがそろった2走前のターコイズSは快勝。能力はG1のここでも通用すると確信していた。加えて高速馬場の中、絶好2番枠をゲット。まさに鬼に金棒だった。
肝はテンハッピーローズ(1着)の☆評価だ。ここまで1600メートルでは勝ち鞍がなかったが前走の阪神牝馬S(6着)はいつになく折り合って上がり3F33秒2としまいもしっかり。気性面の成長は顕著で、これならマイルに対応できる可能性は高いと見た。津村の「距離はギリギリだけど、しまいに懸ければ一発あると思うよ」という言葉も後押しに。本番でも予想通り道中好位置でリズム良く追走。直線はこの馬自慢の末脚を発揮できていた。
繊細な牝馬同士の戦い。思い切った一発狙いが功を奏した。 (鈴木 悠貴)