【地方競馬コラム】復活果たしたヒーローコール 小久保智師と内田博幸の運命の糸がつながった

2025年2月14日 04:30

5日の報知オールスターCを制したヒーローコール

 最強コンビが魅せた。ヒーローコール(牡5=小久保)が5日の報知オールスターC(S3、川崎2100メートル)で勝利。小久保智師(53)は「復活できて良かった。昨年は勝てなかったから」と一昨年9月の戸塚記念以来となる白星を喜んだ。

 鞍上は元大井競馬場所属のトップジョッキーで、現在はJRAで活躍する内田博幸(54)。スタート後、手綱を激しくしごいてハナを主張。昨年のNAR年度代表馬ライトウォーリアとの叩き合いを半馬身制して逃げ切った。

 師は「ストライドが大きくスピードに乗れば簡単にはバテない強みを生かし切ってくれた」とベテランの気迫あふれる騎乗を称賛した。

 調教師になる前、大井の岡部盛雄厩舎の厩務員だった小久保師。隣にあった赤間清松厩舎に所属していた内田は身近な存在だった。

 「自分の担当馬に乗ってもらったこともあるよ。(内田は)覚えているかどうか。今とは容姿もだいぶ違うから」と笑いながら当時を懐かしんだ。

 05年小久保師が開業。初勝利(カヤドーヴェルト)は内田の手綱だった。08年に内田はJRAの騎手になり、ダービー制覇やリーディング獲得など活躍。小久保師も同年重賞初制覇を飾ると、12年から目下13年連続で南関リーディングに君臨。頂点を知る2人がヒーローコールに久々の美酒をもたらした。

 次走は未定。「まだ1個勝っただけ。もっと勝ち癖をつけていきたい」と師は白星量産をもくろむ。また内田とのコンビが実現するかにも注目。ヒーローコールの逆襲が始まった。(大沢 太久)

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