藤岡康太さん追悼植樹式 兄・佑介「遺志を引き継いで頑張っていきたい」
2025年2月14日 05:12<故・藤岡康太騎手追悼植樹>植樹されたベニユタカを背に石碑の前で記念写真に収まる騎手仲間(前列左から)松山、黒岩、川田、藤岡佑、武豊会長、和田、高杉、(後列左から)浜中、北村、藤懸、池添、荻野、田中、幸(撮影・後藤 正志)
阪神競馬場での落馬事故で昨年4月10日に35歳で亡くなった藤岡康太さんの追悼植樹式が13日、同競馬場で行われた。
競馬ファンに「騎手・藤岡康太」をいつまでも忘れないでもらいたいとの思いから、日本騎手クラブとJRA阪神競馬場が実施。1分間の黙とうの後、今回設置された石碑の近くで植樹し参列した関係者が献花を行った。日本騎手クラブ会長の武豊は「一緒に乗れたことは大切な思い出。こうやって形として彼を感じる場所を作っていただき、競馬関係者やファンの方々、一人でも多くの方々に彼のことを思い出していただければと思います」と語った。
兄の佑介は「このような機会をつくっていただいたJRAはじめ、競馬関係者、阪神競馬場に感謝の気持ちを伝えたいです。10カ月たって早かったような長かったような、複雑な感じ。競馬で少しでもいいレースをして、お客さんに楽しんでもらうのが騎手の本望。康太の遺志を引き継いで頑張っていきたい」と思いを受け継いでいく。父・健一師も「35年という短い人生でしたけど、本人は凄く充実していて楽しくやれたと思う。そこだけが良かったというか、一つの救いです」と過ごした時間を振り返った。
馬頭観音像の横に植えられた桜は康太さんが好きだった桃色に合わせて、大輪の花を咲かせて濃紅色の花びらが特徴的なベニユタカが選ばれた。桜花賞の時期には満開になっているとのこと。陽春に桜を眺め、少しでも藤岡康太さんの勇姿を思い出してほしい。