【ヴィクトリアM】クリスティ 侮れないキズナ産駒のG1「2着力」

2021年5月12日 05:30

 昨年は秋華賞以来の牝馬限定戦となったアーモンドアイが4馬身差で圧勝した。そのアーモンドアイと2年前の勝ち馬ノームコアを昨年の安田記念で一刀両断にしたのがグランアレグリア。能力的に飛び抜けた存在であることは衆目の一致するところだろう。

 桜花賞以来、2年以上のブランクがある牝馬限定戦特有の“同調圧力”は気になるが、今回の出走予定馬は過半数が同じディープインパクト産駒で、図らずも血統的な共闘が成立するものと思われる。焦点は2着争いと割り切るべきかもしれない。

 そこでクローズアップされるのが天皇賞のディープボンド、NHKマイルCのソングラインと、対極の条件で2週連続連対を確保した種牡馬キズナの“G1・2着力”。グレード2勝、阪神JFで“2着力”を実証しているマルターズディオサもさることながら、リステッドを勝ったばかりのクリスティにも食指が動く。

 同馬の母の父クロフネは第7回の優勝馬ホエールキャプチャの父であり、母の父として前記第14回の優勝馬ノームコアを出した。さらに祖母の父フジキセキは、第2回コイウタ、第3回エイジアンウインズ、第10、11回連覇のストレイトガールと、3頭で4勝というヴィクトリアマイルの最多勝サイヤーである。血統的なレース適性は十分。「3週連続」も想定しておきたい。(サラブレッド血統センター)

特集

この記者のコラム

他の記者のコラム