「母父キングヘイロー」14年目の活動期突入

2021年9月22日 05:30

 20日のセントライト記念は単勝9番人気の伏兵アサマノイタズラが素晴らしい追い込みを決めた。ヴィクトワールピサ産駒の同馬の母の父はキングヘイロー。何とも間が悪いのだが、前日のローズS予想コラム(東日本版)で「この秋の穴血統として要チェック」と書いたばかりだったダンシングブレーヴの最良の後継種牡馬である。

 獲得賞金順のBMS(ブルードメアサイヤー=母の父)ランキングでは16位にすぎないキングヘイローだが、JRA重賞はアサマノイタズラのセントライト記念で本年5勝目。ローズSのアンドヴァラナウトで5勝目を挙げたBMSランキング2位のディープインパクトと重賞勝利数ではタイ。最多はBMSランキング首位のキングカメハメハの6勝で、ディープボンドが逃げ切った凱旋門賞前哨戦のフォワ賞を加えた公認Gレース勝利数では、同じく北米1勝が加算されるディープインパクトともども3頭横並びのトップということになる。

 ちなみに本年度の「BMSキングヘイロー」の重賞勝ち馬は、ピクシーナイト(シンザン記念)、ヴァイスメテオール(ラジオNIKKEI賞)、メイショウムラクモ(レパードS)と、前記ディープボンド以外はすべて3歳で、こちらもディープインパクトと同じく現3歳世代単位で4勝の固め打ち。数字の上ではBMSリーディングの2トップに比肩する“長打力”を発揮しているわけだ。BMSデビュー14年目の活動期突入とみておくべきだろう。(サラブレッド血統センター)

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